2013/05/04
ハエがいる。僕はベッドに横になっている。優雅な午睡。ハエは律儀におんなじ径で回り続ける。回り続けながら中心は少しずつ動いている。僕は飽きずに目を凝らす。そのうちうまい具合に開いてる窓から飛び出す。そこに意思があるとは思えない。おんなじように回りながら、あくまで偶然に。
はてさて、彼は僕の部屋から外に出たと思うのだろうか。
広い世界に飛び出せたと思うのだろうか。
だとしたら、彼にとっての、僕の部屋と外との違いは何だろう。
風か。光か。
あいかわらず窓の外でおんなじように回っている彼を追いながら
そんなことを考えてる優雅な午睡。