tag:blogger.com,1999:blog-61796655517472652042024-03-05T18:53:07.344+09:00行ってみてから考えるかダラムサラから日本へ
そして東京・下北沢から始まる第2章
いったいぼくらはどこへ行く?
山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.comBlogger212125tag:blogger.com,1999:blog-6179665551747265204.post-48958464608849372502016-02-14T03:11:00.000+09:002016-02-14T03:11:21.347+09:002016/02/13<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif; font-size: large;">雪の国の子供達</span><br />
<br />
<br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br /></span>
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">先日上野アメ横に行った。あの辛い麺を食べないと死んでしまうという奥さんの強い希望で、いつも行く中国人のやっている屋台のようなところにまっしぐらである。いつのまにかアメ横は外国のようになっており(といってもケバブ屋と中国人屋台がほとんどなのだが)、気軽に旅行気分を味わうのにはもってこいである。休日でだいぶ混み合っている。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br /></span>
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">そしてアジアの食材屋がいろいろ入っている建物へというのがいつものコースである。僕はタイ食材屋でフレッシュハーブを買い、インドの店でスパイスを物色するのがお決まりであり、奥さんは中国人の店で火鍋の素やらなんやらかんやら漢字のいっぱい書いてある赤くて辛そうなものをいろいろ買う。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">その店で彼女が「これ懐かしいー」と大きな声を上げた。手には 白いウサギの書かれた包み紙の飴の袋。なかなかかわいいデザインである。会計を済ませるやいなや、彼女は袋をかじり開け、飴玉を口に放り込む。そしてうっとりとした顔をし、もう一つを僕の口に乱暴に放り込む。ミルクキャンディである。ほのかな甘みの素朴な昔懐かしというような味である。まあ可もなく不可もなくである。そういう感想をそのまま彼女に伝えると、「あなたにはそうかもしれないけど、初めて食べた時はびっくりしたんだよ、こんなにおいしいものがあるのかって。私はいつもこれが食べたくて食べたくてしょうがなかったんだ」と彼女は言う。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">チベット、ラサでの彼女の記憶。舌の記憶は鮮烈である。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br /></span>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgOXiRgYRVzi8Td1aH467nItsqhCwULpGmjDjeIMjEUlryNVE7QhOIV5GwVp03rY6KZrFb6FFS3FRaEESgIPhVS3NekYmT6Z7SpGUvTvWNXpbQZFWI7XMCGOn48VsSSRMJ4lbTIqWfcytgY/s1600/IMG_7365.jpg" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><img border="0" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgOXiRgYRVzi8Td1aH467nItsqhCwULpGmjDjeIMjEUlryNVE7QhOIV5GwVp03rY6KZrFb6FFS3FRaEESgIPhVS3NekYmT6Z7SpGUvTvWNXpbQZFWI7XMCGOn48VsSSRMJ4lbTIqWfcytgY/s320/IMG_7365.jpg" width="240" /></a></div>
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">最近現代チベット人作家の小説を読んだ。「雪を待つ」とういう本。おそらく僕と同世代の作者である。物語は主人公「ぼく」の子供時代である1980年代と、大人になってからの2000年代が行ったり来たりしながら語られる。時代的にはチベットの山村の伝統的な暮らしが変化し始める「ぼく」の子供時代があり、大人になり現代的な都会暮らしをしている「ぼく」がいる。幾つものエピソードを絡ませ反復させグイグイと読ませるストーリーテリングの巧みさに脱帽したのであるが、一つ一つのエピソードの、特に子供時代のそれの鮮やかかさ、瑞々しさに心を揺さぶられた。そこには僕がまだ見たことのないチベット、僕が夜な夜な思い描いていたチベットがあった。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">そこでたびたび登場するのが「ミルク飴」である。子供たちにとって特別なもの。街にいったお父さんがお土産にくれる一個のミルク飴。「あのことはお母さんには内緒よ」とお姉さんに渡される、お願いごとの対価としての一個のミルク飴。子供たちはいつもミルク飴に心踊るのである。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">なるほど、このことか!と僕は膝を打つ。奥さんが大事に食べている白いウサギのミルク飴を、僕も一ついただき、じっくりと味わうことにする。そう思って食べるとこの素朴さがスペシャルに感じるのは気のせいか。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br /></span>
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiZJl4p5hXstoVxiWdiPut5V2W-RiASe5XY-hiMD_dvcV2usid2TYdWlciCccdotfNh4P5N9-vyi6H7bsK1DHERPaPpT8iy0LctdTqduA8yHfWRsgMR8Q6xggaeBCbC7DLF1BkE-ae7_Wmj/s1600/IMG_7434.JPG" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><img border="0" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiZJl4p5hXstoVxiWdiPut5V2W-RiASe5XY-hiMD_dvcV2usid2TYdWlciCccdotfNh4P5N9-vyi6H7bsK1DHERPaPpT8iy0LctdTqduA8yHfWRsgMR8Q6xggaeBCbC7DLF1BkE-ae7_Wmj/s320/IMG_7434.JPG" width="240" /></a><span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">いったい彼女はどんな子供時代を過ごしたのだろうか。一番身近な人でありながら、いまだにイメージしきることができない。やはり僕がその土地、チベットを知らないからだろうか。彼女の口から聞く思い出話はかなりワイルドで荒々しいものだ。兵隊の倉庫のようなところに忍び込んで食料を食べ散らかしたり、家の大八車のようなものに子供達で乗り込んで走り回り、自動車と衝突事故を起こしたりしている。年上の兄弟友達ばかりで、彼女を置いていつも先に逃げてしまい、最後は決まって一人、大人に取り囲まれ泣いていたそうだ。お母さんと喧嘩をし、家出をしたことがあったと聞いた。たぶん6歳ぐらいだったと思うと。あてもなく家を飛び出し、数日乞食の子供たちと一緒に毛布にくるまって寝たという。そのうち中国人の娼婦のお姉さんたちにうちにおいでと言われ、そこで厄介になっていたらしい。彼女は小さいときから中国語が上手だったという。娼婦たちが共同で暮らす家に転がり込みいろいろ面倒を見てもらい、楽しくやっていたそうだ。夜はみんな仕事に出かけるのだろうから、化粧の匂いの残る部屋で一人、ミルク飴を存分に舐めながらテレビでも見ていたのだろうか。僕はこんな奔放な子供時代を送ってきた人を他に知らない。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br /></span>
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">そんな彼女が、常識も価値観もまるで違うであろうところで生まれ育った彼女が、今ベランダで洗濯物を干している。その後ろ姿を見ながら僕はビールを飲んでいる。この言いようのない不思議な感覚が今日のビールの「あて」である。</span><br />
<div>
<br /></div>
</div>
山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6179665551747265204.post-39075491425622603762015-12-24T15:23:00.000+09:002015-12-24T22:44:44.885+09:002015/12/24<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif; font-size: large;">辺境のメリークリスマス</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
クリスマスである。</span><br />
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi67DuCLgxrQmgQaGmD20bcNb8hYUlBOHH4PlH5thCv5AWCcuWYl1FXNXTlhcXEvDB2NKk6rB4OimZqzTGiXmseDX8Do7nqnZR-DN8Zj5tTNRu9xK4YnQd29fAtgHbBS4ZyB1T6yVYjWk3V/s1600/IMG_7217.jpg" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><img border="0" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi67DuCLgxrQmgQaGmD20bcNb8hYUlBOHH4PlH5thCv5AWCcuWYl1FXNXTlhcXEvDB2NKk6rB4OimZqzTGiXmseDX8Do7nqnZR-DN8Zj5tTNRu9xK4YnQd29fAtgHbBS4ZyB1T6yVYjWk3V/s320/IMG_7217.jpg" width="320" /></a><span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">街はいつもの通りに大盛り上がりである。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">殺風景な自分の店の中を眺め、これではいかんのではないかと思い、軽く飾りつけなどをしてみる。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">インド、ダラムサラの亡命チベット人の学校TCVの子供たちが描いた絵をつなげたルンタのようなものがある。なぜか僕の手元にある。それを天井に飾ってみる。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">カラフルで一見楽しそうに見えるが、一つ一つをよく見てみると楽しい絵ばかりではない。そんなことわかりきったことではあるのだが。おそらくヒマラヤを越えているだろう列をなす人々、おそらくお坊さんが捕らえられている様子、誰の顔なのか真っ黒に塗りつぶされた女の人の顔。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">ドアを開けて表へ出るとマライアキャリーのクリスマスソング。サンタの帽子をかぶっている売り子の女の子。すべてが現実。なにより僕のごくごく身近な人もこの絵を描いた子供達と少なからず同じ光景を見ているはずだ。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">クリスマス的な飾り付けという予定とだいぶずれている気もするが、しょうがない、そういうことだ。なにもかにもすべてひっくるめて、丸めてごくんと飲み込んで、今日も酔っ払いたいと思うのだ。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
<br />
さてさて、店を始めてもう4ヶ月が過ぎた。4ヶ月も経つけど、なんだかいまだに心がざわついている。一つの場所を構えて仕事をするというのが久しぶりだからかなんなのか、ざわざわする。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">例えばある深夜2時。</span><br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh5rso3pxD6VlvDlthRd4DfO1-wZ1AWcOT5Z4eAC83Xkgqu63Qi7VMD0KQIQxDDt_oOl8mes3r40Qn3RDV76Kc4QSf9ZJKT7BxveOByKeg3qQogBCWvSizauZck8hmi5Sx3ohVA5lOMJFe0/s1600/IMG_7208.JPG" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><img border="0" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh5rso3pxD6VlvDlthRd4DfO1-wZ1AWcOT5Z4eAC83Xkgqu63Qi7VMD0KQIQxDDt_oOl8mes3r40Qn3RDV76Kc4QSf9ZJKT7BxveOByKeg3qQogBCWvSizauZck8hmi5Sx3ohVA5lOMJFe0/s320/IMG_7208.JPG" width="320" /></a></div>
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">僕はカウンターに座り、余り物の簡単なつまみを用意し、自分のためにワインを開ける。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">店の中から外の様子をうかがうことはできない。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">この瞬間世界とのつながりはラジオだけである。深夜のAMラジオ。その頼みの綱であるラジオでは鼻づまり声の女が「どんぐりと山猫」を朗読している。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">そんな時ふと思うのだ。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">この瞬間も世界はドドドと音を立ててを変化し続けている。こんなところでぼやぼやワインなど飲んでいていいのだろうか。深夜2時の自問自答。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">外の様子は相変わらずわからない。夜遅くに雨になるってラジオで言ってたけどどうなんだろうか。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">いまこの瞬間、僕がワインを飲みながら「どんぐりと山猫」を聴いているこの瞬間に、世界のどこかでは叱られている子供もいれば、飛行機を操縦している人もいる。歯医者で歯を抜かれている人もいれば、海辺で昼寝してる人だっている。あくびをしている熊もいれば、爆撃の下で逃げ回っている人もいるはずだ。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">ざわざわざわざわ。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">若い頃、始めて大きなリュックを背負って旅に出た。どこにでもいけるという高揚感で僕はいっぱいだった。街から街へ。気ままに電車を乗り継ぎ深夜バスに乗り込む。はじめて目の前に広がる広さを満喫していた。と同時に僕は気付いてしまった。10時間バスに揺られながら窓の外を通りすぎる、小さな村々、10時間分の通り過ぎて行く人々、僕はこの先彼らに会うことはないのだろうということを。電車の中から見た、早朝線路にケツをむけて一列に並んで用を足す彼らと話すことはないのだろうということを。世界は広すぎる。あまりに広すぎてとてもじゃないが僕一人の手に負えるものではない。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
毎日下北沢の2階10坪の店で料理を作りながら感じるざわざわはその時の感じに近い。膨張し続けるアタマ、限りあるカラダ。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br />
そんなこんなで、ざわざわしながら下北沢で飲み屋をやってる僕の新しいメニュー「辺境のチキングリル」。誰かにとっての辺境も、別の誰かにとってはまぎれもない中心であるはず。僕らはここにもいるしあそこにもいるのだ。文学や音楽という表現の形態が、受け手である個人を無限に拡大させる力を持っているのなら、料理にだって、飲み屋にだってできないことはないと僕は思っている。</span><br />
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">ちなみにこのチキンにもクリスマス感は微塵もないです。</span><br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi4aThBFZOZUun4CF8fsux4Yu4H9i1LVHzGDIhAI5h4vvGgAH6I6Q5ZfTJBZgUmzxW1-E0BbDw5E55mIV4UWbLQEONEcuaUXo1dkByw87vhDw8t6XAbIBezHOiFoQskY74sW2OigK9LMFk8/s1600/IMG_7214.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi4aThBFZOZUun4CF8fsux4Yu4H9i1LVHzGDIhAI5h4vvGgAH6I6Q5ZfTJBZgUmzxW1-E0BbDw5E55mIV4UWbLQEONEcuaUXo1dkByw87vhDw8t6XAbIBezHOiFoQskY74sW2OigK9LMFk8/s320/IMG_7214.jpg" width="320" /></a></div>
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;"><br /></span></div>
山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6179665551747265204.post-56239661167718401972015-09-16T17:13:00.001+09:002017-05-22T01:45:15.053+09:002015/09/16<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN';">
<span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: large;">はたしてビールびんの中にホーキ星ははいっていたか?</span><br />
<div style="font-family: 'hiragino kaku gothic pron';">
<span style="font-family: "times" , "times new roman" , serif; font-size: xx-small;"><br /></span></div>
</div>
<div style="font-family: 'hiragino kaku gothic pron';">
<span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: xx-small;">新しいお店を始めた。「ホーキ星」という店。東京下北沢である。</span></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgDsjpv0nJPzftX-nOPxSm-JgdD3mfYqEXpUr0npkGU19bCGgb2mLn1XMw_KHoPLc5UBMCh1J_4rpW1ivGqTq7U_X79_11TLY05ZCrBzcbMHvRXFIcQNONIhJ4dM0P4_vDBa3-I2O2rM13C/s1600/IMG_6960.JPG" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: xx-small;"><img border="0" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgDsjpv0nJPzftX-nOPxSm-JgdD3mfYqEXpUr0npkGU19bCGgb2mLn1XMw_KHoPLc5UBMCh1J_4rpW1ivGqTq7U_X79_11TLY05ZCrBzcbMHvRXFIcQNONIhJ4dM0P4_vDBa3-I2O2rM13C/s320/IMG_6960.JPG" width="240" /></span></a></div>
<div style="min-height: 14px;">
<span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: xx-small;"><br /></span></div>
<div style="font-family: 'hiragino kaku gothic pron';">
<span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: xx-small;">店を作ったのは2度目となる。以前は国分寺で「トネリコ」という店をやっていた。最初の店を始めたのはもう10年ほど前の話になるのか。</span></div>
<div style="min-height: 14px;">
<span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: xx-small;"><br /></span></div>
<div style="font-family: 'hiragino kaku gothic pron';">
<span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: xx-small;">なんでも初めてのことは、いちいちエキサイティングな出来事である。物件を探し、業者を探し、内装を考える。ペンキを塗って、備品を買い揃え、メニューを作る。見たこともない大金をあちらからこちらへ。そんな初めてだらけの日々を楽しんでいた。当時のことを書いたものを読み返すと、なんとも言えない心持ちになってしまうのはいろいろな事情が絡まり合っているからかもしれないが、ともかくフレッシュな感じがする。いってしまえばなかなか気恥ずかしい。</span></div>
<div style="min-height: 14px;">
<span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: xx-small;"><br /></span></div>
<div style="font-family: 'hiragino kaku gothic pron';">
<span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: xx-small;">そしてやはり2度目は2度目だ。僕は気付かぬうちに大人になっている。自覚はないが過ぎた時間はそのまま経験として積み重なっているようなのだ。10年前、初日は6時オープンの予定が8時になった。時間どおり来てくれた数人のお客さんを帰した。開けたはいいが、ぽつぽつ入った料理のオーダーを眺め、何をしていいかわからず、ただただしゃがんで冷蔵庫を開け閉めしていた。ほんの数時間の営業で疲れ果て、片付けも出来ず、記念すべき最初のおつかれビールの乾杯もせず、お客さんが帰ると同時にそのまま店で寝てしまった。そんな僕はもういない。こんな仕事するんじゃなかったと初日に心底後悔した僕はもういない。</span></div>
<div style="font-family: 'hiragino kaku gothic pron';">
<span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: xx-small;">ということで、実にさらっと、落ち着いた顔をして始まったというのがひと月ほど経った僕の印象である。まあお客さんが見てどう思っているかは別の話なのだが。</span></div>
<div style="min-height: 14px;">
<span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: xx-small;"><br /></span></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjEndzlzVRTBfUjltnABd0g8sYao3ZFls1vKi1SMEtzINbnrXIytl2sIYjfUzl3DfxUUe8AYnbF9oIEOwnLz3ESZ9MaxKoeCOGc0yi-gize1DFGwoS1oYtsKbvq_CTIPEm4wKYRb5z-DZ99/s1600/IMG_6957.JPG" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: xx-small;"><img border="0" height="240" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjEndzlzVRTBfUjltnABd0g8sYao3ZFls1vKi1SMEtzINbnrXIytl2sIYjfUzl3DfxUUe8AYnbF9oIEOwnLz3ESZ9MaxKoeCOGc0yi-gize1DFGwoS1oYtsKbvq_CTIPEm4wKYRb5z-DZ99/s320/IMG_6957.JPG" width="320" /></span></a></div>
<div style="font-family: 'hiragino kaku gothic pron';">
<span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: xx-small;">店の外には「ワインと料理 ホーキ星」という看板がある。それ以外は特にない。2階なので中を覗き込むこともほとんどできない。知らない人には情報は少なすぎるという気がする。しかし残念ながら、僕は店をわかりやすく説明する言葉を持ち合わせていない。どんな料理?と聞かれてもうまく答えることができない。だいたいふりかえってもフランス料理屋で修行していたとか、イタリアに渡り勉強してきたとかそういうわかりやすさが全くない。なんといってもちょっと前までインドでかき揚げ丼を作っていたのだ、チベット人と。わかりづらすぎる。</span></div>
<div style="font-family: 'hiragino kaku gothic pron';">
<span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: xx-small;">「バー」とか「レストラン」とかその手の言葉がいろいろあるが、そういうのはあまりすきではないし、勝手に分類もされたくないし、決めたくもない。われながら面倒くさい。</span></div>
<div style="font-family: 'hiragino kaku gothic pron';">
</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: xx-small;"><span style="font-family: inherit; font-size: xx-small;"><br /></span>
<span style="font-family: inherit; font-size: xx-small;">「わかりやすさ」を躊躇するのはなんでだろう。ある種の「わかりやすさ」は、お客さんにとってはとっつきやすいし、よけいな説明も勘ぐりも疑心暗鬼も必要ないわけだし、大切なことではあるというのは理解出来る。しかし、そのとっつきやすさはその分消費されるのも簡単なんではないかということを僕は本能的に思うのである。僕は今の高度消費社会を、簡単に言ってしまえばお客さんを恐れているのだ。新しい店を始めたばかりでそんなあけっぴろげなことを公にいってしまうのもどうかと思うが、本当なんだからしょうがない。これだけ簡単に情報が流れてどっかに通り過ぎていく社会に違和感を感じているとでもいえば理屈が通るか。店とお客がお互いに勘ぐり、疑心暗鬼の時間を経て、手探りで一歩づつ近づいていく、そういうアナログなコミュニケーションの仕方こそが、濃密な時間の流れるいい店を作っていくんではないかと思うのだ。今までもそうやってやってきたし、これからもそうやっていく。これは、2度目の店ではあるが、まだまだ青臭いままでやっていくぜという、一つの決意表明である。大げさで面倒くさいことこの上ない話であるが。</span></span><br />
<div style="min-height: 14px;">
<span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: xx-small;"><br /></span></div>
<div style="font-family: 'hiragino kaku gothic pron';">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhwWTKwXKrXwxIRRtq7eoa-iWnttmyE492wNKo7go3hACQ9DhgZy9seaTjtVfhSDpd_XuEHm9edtyuYqTsCCclXZHg3JOnuFJt3TyPVNrlquXcuQBwxxkyiaudQjSiKyRePXgJbYHMx2mzK/s1600/IMG_6962.JPG" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: xx-small;"><img border="0" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhwWTKwXKrXwxIRRtq7eoa-iWnttmyE492wNKo7go3hACQ9DhgZy9seaTjtVfhSDpd_XuEHm9edtyuYqTsCCclXZHg3JOnuFJt3TyPVNrlquXcuQBwxxkyiaudQjSiKyRePXgJbYHMx2mzK/s320/IMG_6962.JPG" width="240" /></span></a><span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: xx-small;">「ホーキ星」というのは稲垣足穂の文章の中から拝借した。彼の文章のファンであるのはもちろんだが、稲垣足穂自身の持つ「得体のしれなさ」に魅せられ、その「得体のしれなさ」にあやかりたいと思っている。そしてなにより「ホーキ星」とは「彗星」のことである。地球上のあらゆるボーダーをあっさりと飛び越えまたどこかむこうへいってしまう軽やかさ。そういう店にしたいと思っている。やや強引ではあるが、これで納得していただけたら幸いだ。</span></div>
<div style="min-height: 18px;">
<span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: xx-small;"><br /></span></div>
<div style="min-height: 18px;">
<span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: xx-small;"><br /></span></div>
<div style="font-family: 'hiragino kaku gothic pron';">
<span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: xx-small;">というわけで、みなさま末長くどうぞよろしくお願いします。</span></div>
<div style="font-family: 'hiragino kaku gothic pron';">
<span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: xx-small;">こう見えて僕は結構おしゃべりです(酒が入れば)。</span></div>
<div style="min-height: 18px;">
<span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: xx-small;"><br /></span></div>
<span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: xx-small;"><span style="font-family: inherit; font-size: xx-small;"><br /></span>
</span><br />
<div style="font-family: 'hiragino kaku gothic pron';">
<span style="font-family: "arial" , "helvetica" , sans-serif; font-size: xx-small;">ちなみに1年以上放置したままだったこのブログ。インド・ダラムサラから日本へ来るまでの、チベットにまつわるあれこれを書いてきましたが、第2章は下北沢のカウンターの中からの定点観測ということでぼちぼち書いていきたいと思ってます。こちらもどうぞおたのしみに。</span></div>
</div>
山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6179665551747265204.post-64595572541256234212014-05-13T21:46:00.001+09:002014-05-13T21:46:24.383+09:002014/05/13<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN';">
<span style="font-size: large;">ぶん投げる</span></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjJ5MgeZkBBWPJT5gypfEWBI9KbbY7y3X5mDFaUUc2kz_54xZ_9JTfABjOvo51Qxwgnd7VXHkdq-RLWQ9Ab-EpVQNNa2PC4Ya3gZ31SgrzgBqkD8Vtd9D7TiuN1ZLeRw-V1PMImTiaeNl0w/s1600/IMG_4718.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjJ5MgeZkBBWPJT5gypfEWBI9KbbY7y3X5mDFaUUc2kz_54xZ_9JTfABjOvo51Qxwgnd7VXHkdq-RLWQ9Ab-EpVQNNa2PC4Ya3gZ31SgrzgBqkD8Vtd9D7TiuN1ZLeRw-V1PMImTiaeNl0w/s1600/IMG_4718.jpg" height="400" width="300" /></a>日本に来てはや2ヶ月が過ぎた。妻も少しづつ僕の友達やらなんやら、いろんな人と出会う機会が増えてきた。彼女の順応能力の高さに驚く日々である。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
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先日京都でチベット料理をみんなで作って、みんなでチベットのことを話そうという小さなワークショップを開いた。町屋の小さな会場でのかなりアットホームな会。先生としてみんなにモモの包み方なんかを彼女は教えていたわけだが、かなりのカタコト日本語でどうにかなるもんだと、ちょっと離れたところで感心していた。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
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<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
コミニュケーションということについて最近よく考える。彼女はたくさんの言語を話せるわけだから、言語の能力に長けているということにとくに疑問を挟む余地はない。ただ最近あらためて気づいたことはコミュニケーションということにおいて、言葉とは違う問題なんだなということだ。なんだか書いていてコミニュケーションという言葉が鼻に付いてきた。今の日本の文脈でよく使われる「コミニュケーション能力」という言葉、略して「コミュ力」なんて言葉に、なんとも言えないいらだちを感じるのはなんでだろうか。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
相手を知ろうと言う欲求と、自分のことを伝えたいという欲求、テクニックなんかではなく、ただその欲求さえあればいいのだというごくごく単純なこと。言葉は一つの手段にすぎない。外国にいるとそんなことは当然のように感じることが出来る。いや、それはただ言葉の出来ない自分への言い訳のための論法であったか。まあ言い訳でもなんでも、笑われようがなんだろうが、伝えないことにはおなかをいっぱいにすることすら出来ないのだからしょうがない。インドでの1年はあの手この手で通じ合う努力をした1年間であった。愛想のない酒屋、どうしても聞き取れない変な英語の切符売り場のオッちゃん、ケツをたたかなくては働かないレストランの同僚達。もちろん妻となった彼女とだっておんなじことである。いまだってよくやってるなと思う。お互いの不完全な英語(あんたと一緒にするなと彼女は言うに違いないが)、初級クラスの僕のチベット語、そして彼女のカタコトニホンゴ。あとは熱意だけである。こうやって並べてみたら、なんかそんだけありゃ充分じゃないかという気もしてくるが、はっきり言ってギリギリである。でもどうにかなっている。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
京都での会を企画してくれた古くからの友人は、久しぶりに僕に会ってずいぶん変わったと言った。昔に比べ、「開かれた」とその友人は言う。昔はそんなじゃなかったよと言う。その人は特別に自分を開きっぱなし垂れ流しというところがある人なので、自分と比べちゃいけないよという言葉も出かかったし、そんなこと簡単に認めるのも恥ずかしい気もするのだが、よく考えてみるともしかしたらその指摘は正しいのかもしれないなと思う。</div>
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<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhPpbOrjJg-6HtvszdnJwHYxXlbyvJS_sS0o0v_cEvdnglQmSmd4Sa0Zx9uLvZopdrKWQGNBUiKG9H0iM5qpOEWaIYcjOHRLMhKRxhAWeEtNZZXDdx9H8P05P35EfBhEhyphenhyphen1AP0TgoGRF940/s1600/IMG_4768.JPG" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhPpbOrjJg-6HtvszdnJwHYxXlbyvJS_sS0o0v_cEvdnglQmSmd4Sa0Zx9uLvZopdrKWQGNBUiKG9H0iM5qpOEWaIYcjOHRLMhKRxhAWeEtNZZXDdx9H8P05P35EfBhEhyphenhyphen1AP0TgoGRF940/s1600/IMG_4768.JPG" height="400" width="300" /></a>もともと言葉で伝えることに大きな重きを置いて暮らしていたほうだと思うし、そのぶん自分の口から吐き出す言葉には何度も自分で検閲をかけていたほうである。なので言葉の瞬発力はまったくないのだけど、言葉の力を信じている、そういう部類の考え方をしていた。お互いに言葉を積み重ねることこそが理解し合う正しい道である、そういうこと。もっともその考えは大雑把にいうと今も変わらないと思うのだが。ただ振り返って、言葉の力を信じるあまり、その理解を相手にゆだねる部分も多かったのではないか、そんなことを考えた。言葉は自分を伝える媒介でしかないとしたら、媒介が間に入れば入るだけ、伝えるということにおいて考えると、誤差が出ることもあるということだ。自分の心をそのまま直接相手にぶん投げたほうが伝わるに決まってる。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
僕はダラムサラの一年でぶん投げる人に成長したということなのだろうか。いや、やっぱりそんなこと簡単に認めたくない。難しいところだ。ただはっきり言えるのは街を歩きながら僕らが笑うと、けっこうな確率で誰かは振り返るということ。つられて僕の笑い声まででかくなったのは間違いなさそうだ。</div>
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これからチベット人の女の子と結婚するという人にもあった。日本人の女の人とチベット人男子と言う組み合わせはまあいるのだが、逆のパターンに会ったことはないというのはお互いにそうだったので、なかなか話し合うべきことがたくさんある出会いであった。彼はチベットにも長く行っていたようだし、チベット語も堪能なようで僕なんかと一緒にするべきではないのだけれど、それでも話し合うべきことはたくさんある。相手の子はチベット本土に住む遊牧民で、写真を見せてもらったが、いったいどこで見つけたのかと言いたくなるようなカワイコちゃんであった(実際声に出したかもしれないが)。今後は向こうで一緒に住むと言う。彼は彼女と知り合って自分もピュアになったような気がするというようなことを言っていた。うーん分かるような気がする、いやちょっと僕の場合は違うような気もする。ラサの子と遊牧民の子の違いか。ピュアと言えばピュアだけど、その言葉のイメージをこえたダイレクトな凶暴性を秘めているなんてことは妻の横じゃもちろん言わなかったけど。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
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とにかく僕らはぶん投げあってコミュニケーションをとっている。キャッチボールというよりドッチボールである。取ってもらうよりぶつけるのが先である。たまに突き指ぐらいはすることもある。でもたかが突き指である。そのうち指など太くなるし強くなる。そういう新しい相互理解の仕方を僕は楽しんでいる。けしてマゾヒスティックな喜びなんかではないと僕は思っているのだが。</div>
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<br /></div>
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<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgTNp4o_Yyy5dNMmhaddtTuq0IucOXLqbG4JtZYE2ibxP-fw7_KZNl2x4H0uo5ieEpnWB4w4zd4O6rBTHPW7I3RgQMh5dQBRehYAGgsU9GtV9TepgkMlwuOWhyphenhyphenmytZRAXFWXqrkkd48Zt9p/s1600/IMG_4769.JPG" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgTNp4o_Yyy5dNMmhaddtTuq0IucOXLqbG4JtZYE2ibxP-fw7_KZNl2x4H0uo5ieEpnWB4w4zd4O6rBTHPW7I3RgQMh5dQBRehYAGgsU9GtV9TepgkMlwuOWhyphenhyphenmytZRAXFWXqrkkd48Zt9p/s1600/IMG_4769.JPG" height="640" width="480" /></a></div>
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<br /></div>
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山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6179665551747265204.post-20519168818653196612014-04-05T14:27:00.004+09:002014-04-05T14:27:42.185+09:002014/04/05<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<span style="font-family: Arial, Helvetica, sans-serif;">雪の国から魚の国へ</span><br />
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
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<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhrIo8ITWQnz79pzxr0NDToOk2SjAR03uIMq6xei8WS5_usI5S2dw4WSMpl-sk-etTgbqyS51zLEgccL2fv_MQ9eNJCMlORnFF_JdeISWAhxJrsP5kbWOGozruGNuyG1-4hVNkdCcfmKgoW/s1600/IMG_4517.JPG" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhrIo8ITWQnz79pzxr0NDToOk2SjAR03uIMq6xei8WS5_usI5S2dw4WSMpl-sk-etTgbqyS51zLEgccL2fv_MQ9eNJCMlORnFF_JdeISWAhxJrsP5kbWOGozruGNuyG1-4hVNkdCcfmKgoW/s1600/IMG_4517.JPG" height="240" width="320" /></a>食器洗い用のスポンジが魚の形をしている。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
「日本人はどこまで魚が好きなんだ!」</div>
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彼女は驚く。確かに言われてみればそのとおり。魚の形にする必要などまるでない。そう、我々は魚の国の人たちなのだ。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
対してチベット人は魚を食べる習慣はない。肉は大好きだからベジタリアンと言うわけではないのだが、動物の命をとって食べるというとき、気にするのは命の数のようだ。ヤクや羊のような大きな動物は一頭つぶして何人ものおなかを膨らませることができる。それに比べて魚じゃそういうわけにはいかない。シラス丼とかイクラ丼なんてもってのほかである。どれだけの数の命を食べて腹を満たすのか。そう考えるようだ。もっとも魚を食べない理由はそれだけでもなく、水葬も多いチベットでは川に対する不浄感のようなものもあるようだし、単に食べたことがないから気持ち悪いという人も多い。日本に比べて食べるものの種類が圧倒的に少ない人たちだから、食べ物に保守的になるのは想像に難くない。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
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そんなチベット人である僕の奥さんであるが、彼女はとりあえずなんでも食べてみる。イカの丸ごと一夜干しの姿にびびりながらもとりあえず食べてみる。タコなんか絶対食べないと言っていたけど、目の前にあればとりあえず食べてみる。そのチャレンジ精神たるや恐れ入る。そういやイナゴも食べてたし。そうやっていろいろ食べてみた結果、刺身はかなり気に入ったようだ。ダラムサラにいる友達に生の魚おいしいよなんてことを話しているが、みんな一様に驚いてる。よくそんなもん食べれるなと。食べ物に対する柔軟性。これは初めての場所で暮らすのにもっとも大事なことだろう。彼女はどこでもやっていけそうなのでとりあえず一安心というところか。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
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<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhm9hyc3xlLpSIcVsQ0S4ObFnkrGokmNBx2HRN4Z-6XB7B9uL4sAHJfrg0o7Hr9gPXfMNRKw0KdOC9H7SjIrixQB775atmhlAapJ4cO3roVhJVmsQEva5Xy3nFZfy7qsBXyVgNva5OsFwZs/s1600/IMG_4531.jpg" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhm9hyc3xlLpSIcVsQ0S4ObFnkrGokmNBx2HRN4Z-6XB7B9uL4sAHJfrg0o7Hr9gPXfMNRKw0KdOC9H7SjIrixQB775atmhlAapJ4cO3roVhJVmsQEva5Xy3nFZfy7qsBXyVgNva5OsFwZs/s1600/IMG_4531.jpg" height="320" width="240" /></a>日本に来て驚いたことはと訊ねると、一番に出てくるのが若い女のコの服だ。冬なのに生足出して、それでいて上着はモコモコ着込んでいて変だと言う。あの人達は寒くないのか、夏になったらどんな格好するのか、水着だけで歩き回るんじゃないだろうなと彼女は訝る。来たばかりの頃、二人で原宿、表参道辺りを散歩した。僕もほとんど縁のないところなので二人そろってまったくの異邦人である。いちいち通り過ぎる女のコたちの奇抜なファッションに「ほー」と声をあげる僕たち。いやどちらかと言うと彼女は眉をしかめる。ある洋服屋の前でマネキンだと思ってたピンクの髪の娘が急に歩き出して本気で驚く僕たち。ありゃたしかによそから来たらビックリする。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
そして日本人の年齢が分からないと言う。若く見えて驚く。僕の祖母の年を聞いて驚く。会ってみてその元気さに驚く。そして結構年取った人たちも元気に働いていてまた驚く。居酒屋のパートのおばちゃんたちに驚く。チベットだったらあれぐらいの人たちはお寺にリンコルいって一日おしゃべりしてるだけだよという。どっちがいいことなのかよくわからないけど、日本はよそより長生きの国であることはたしかなことだ。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
もう一つ、日本の生ビールの美味しさに驚いたと言う。インドで星の数程のビールを一緒に飲んだが、その度に日本のビールは美味しいよ、泡がたまらないんだよということをしつこく言ってきた僕にとってはうれしい言葉である。向こうでは泡がなるべく出ないように出ないようにとビールを注ぐのだが、瓶ビールだって美しい泡というのがあるのだよということを分かってもらえたようだ。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
東京は桜の季節まっただ中。僕らはつまみと酒を持ってそれらしい場所へと向かう。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
日本人にとって桜は春を告げるもっともエキサイティングな花であるということ、あのクレイジーなピンクと一気に散ってしまう儚さがあいまって、日本人は桜の下では正気を保つことは難しいのだということを説明する。お祭り関係には異常に熱心なチベタンスプリットの彼女にとって、桜の木の下の酔客たちを理解することは難しいことでも何でもない。説明するまでもなくすでに彼女の心は臨戦態勢である。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
夜桜で乾杯。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
酔ってしまえば文化の違いなんてまったくもって小さなこと。彼女がネクタイを頭に巻いてというような典型的な酔っぱらいのオッちゃんみたいになってもまったく驚かないなと思いながら、夜風に舞う桜の花びらをみんなで追っかけてみる。</div>
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<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhovi74kEuXcJiuTFv_o9hGPqqxDC2dfVcfy5F0z2MtE7RKk6bJbujuMaghHAXkG7wcMPMzGZnTMhO5agqnjHCUhp_M_rWXNWWubeE5NKS5517PGFtZQQ8-mLrXKDX9aEkv5zphoyNyacfb/s1600/IMG_4569.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhovi74kEuXcJiuTFv_o9hGPqqxDC2dfVcfy5F0z2MtE7RKk6bJbujuMaghHAXkG7wcMPMzGZnTMhO5agqnjHCUhp_M_rWXNWWubeE5NKS5517PGFtZQQ8-mLrXKDX9aEkv5zphoyNyacfb/s1600/IMG_4569.jpg" height="640" width="480" /></a><br />
<br />
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
</div>
山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6179665551747265204.post-54901800517098745352014-03-14T00:17:00.000+09:002014-03-14T00:17:08.085+09:002014/03/10<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
「3.10」</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjm_yRFAOeF-QLP_6zdGCcDEQBnddyzPDjBEoahrDMr5JQdhk30zJtgQ5cmdqhFd-VINVAJohKvhQIJNtDFuqsR-hlU7LloVONklJDQJGeJZhaGlmTa5qQgGY8YBrvKrC_3vxjH-2M3UQi0/s1600/IMG_4469.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjm_yRFAOeF-QLP_6zdGCcDEQBnddyzPDjBEoahrDMr5JQdhk30zJtgQ5cmdqhFd-VINVAJohKvhQIJNtDFuqsR-hlU7LloVONklJDQJGeJZhaGlmTa5qQgGY8YBrvKrC_3vxjH-2M3UQi0/s1600/IMG_4469.jpg" height="400" width="300" /></a>3月10日はチベット人にとってとても大切な日である。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
55年前のこの日ダライラマ法王を中国から守るためにラサ、ノルブリンカに数万人のチベットが集まった。これが「1959年チベット蜂起」のきっかけである。中国軍はこの群衆に攻撃し、数週間で数万人が命を落とした。そしてダライラマ法王の一行はインドへと亡命した。</div>
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ロサが新年を祝う日であるのに対し、この日は政治的な意味合いでチベット人の鼻息が、一年で一番荒くなる日なのだ。もちろん連れの鼻息も荒くなっている。</div>
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3月10日は世界中のチベット人、チベットサポーターが街に出て「FREE TIBET!」と声をあげる。日本では3月9日の日曜日にデモが行われた。人の集まり易い日曜日にといった配慮だろう。僕と妻ももちろん出かけた。</div>
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日曜日の渋谷にチベットの国旗がはためく。集合場所の公園に集まったのはざっとみて50人くらいか。ちらほら見覚えのある顔もあるがチベット人はやや少なめ。彼女は明らかにそのことに対し不満そうである。チベット人を中心にみなでお祈りを捧げ、国歌を歌う。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
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そう言えば彼女はインドに亡命するまで、チベットの国旗も国歌も知らなかった。それどころか自分がチベット人であるということを知らなかった。知る機会がなかった。ネパールとの国境に近い町のホテルで働いているときにインドから帰ってきた一人のチベット人男性を助けたことがあるという。彼は山越えの途中で、おそらく国境警備隊に銃撃され足に怪我をしていた。彼をホテルに匿い手当をしていた彼女は、その男性から自分たちのこと、つまりは自分たちはチベット人であるということ、そしてインドに自分たちの大事なラマがいるということを初めて聞いたという。そして彼が隠し持っていたダライラマ法王の写真を受け取った。それがインドに行こうと思った最初のきっかけだ。</div>
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そんな彼女が今日はデモの先頭で横断幕を持って、国旗を持って歩こうとしている。何人かの人たちが大丈夫かと彼女に声をかける。先頭にいれば当然写真にも写る。なにがしかのメディアに出るかもしれない。ましてやマスクもサングラスも持ってない。チベットに家族が残る人は表に出るわけにはいかないだろう。そうじゃなくても今後チベットに行くときになにか問題になるかもしれない。でも彼女は言う。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
「大丈夫、大丈夫。私にはなんにもない。」</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
手ぶら無鉄砲娘の面目躍如。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
僕は後ろで内心ヒヤヒヤしていたが、まあ言い出したら聞かないので黙って見守ることにする。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
そうしてデモはスタートする。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjiHU2nYJTbUkNvQQ06M1n-pU_ji9Lq3097FSn722vMy71npJOdLyne5dSnaQZ6tIiqEOFu0W6p-TfnDKyaNkC85D90uO4ROEP-SnwjO7WZrjj5QyVkZvk333cDl3zVToRuWPzJgtOf5Lum/s1600/IMG_4445.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjiHU2nYJTbUkNvQQ06M1n-pU_ji9Lq3097FSn722vMy71npJOdLyne5dSnaQZ6tIiqEOFu0W6p-TfnDKyaNkC85D90uO4ROEP-SnwjO7WZrjj5QyVkZvk333cDl3zVToRuWPzJgtOf5Lum/s1600/IMG_4445.jpg" height="400" width="300" /></a>歩きながら、大きな声をあげながら、去年はダラムサラでたくさんの人たちと一緒に歩いていたんだなと思った。この先こういうチベットの行事のたびに一年前のダラムサラを思い出すんだろうな、そう思った。一年前、僕は気のいいノッポのクンガと歩いていた。器用なクンガはみんなの顔にチベット国旗をペイントし、自分は大きな背中に大きな国旗を背負っていた。その横で僕は意味の全く分からないチベット語のコールをなんとか繰り返していた。朝は今にも降り出しそうな空だったが、途中から日差しも強くなり、僕はたくさん汗をかいていた。拡声器に挟まれ、幼い尼さんたちと大きな声をあげていた。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
そして今東京。街頭の人たちはぽかんとしている。買い物袋を抱えてぽかんとしている。日曜の渋谷にあらわれたどうしても拭えない異物感。ニューヨークはどうなんだろう。パリはどうなんだろう。もっと違うリアクションがあるのではないだろうか。日本ではあまりにも知られていない話なんだな、そう思わざるをえなかった。もっとも僕もダラムサラに行く前はどうだったと言われると似たようなものだったかもしれない。でも今はずいぶん違うことになっている。遠い話ではなくなってしまっている。思えばそれも妙な巡り合わせなんだけど。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
一時間ほどかけて渋谷、表参道と周った。そういえば日本についてすぐに彼女を連れてこの辺を歩いた。今日道路から見た街はどんな風に見えたんだろうか。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
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<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiwEwRcm1JlY4zNzU9sfmO3lAtd88rvNT-Z4ZuXHQn_RPJu5g47UaMBksZnlrotGqEmjN1DQeofK_JicXGwEBCOmdNHCNdQmeiPI0jVDlzFiUfvV4E6IX7vd1-7XCR__16De-gXef1Uehlv/s1600/IMG_4450.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiwEwRcm1JlY4zNzU9sfmO3lAtd88rvNT-Z4ZuXHQn_RPJu5g47UaMBksZnlrotGqEmjN1DQeofK_JicXGwEBCOmdNHCNdQmeiPI0jVDlzFiUfvV4E6IX7vd1-7XCR__16De-gXef1Uehlv/s1600/IMG_4450.jpg" height="400" width="300" /></a>デモが終わり、場所を変えて簡単な懇親会のようなものがあった。日本人と在日チベット人がお互いに交流しようという会。日本に来て15年という人がこんな話をしていた。「日本に来たばかりの頃、ちいさな町工場で働いていた。僕はどの人が社長か分からなかった。聞いてみたら横で作業しているおじいちゃんが社長だった。その人の指は機械にやられて全然なかった。社長なのに、おじいちゃんなのにこんなに働いていることが驚きだった。日本は実際は小さな国だけど、こういう人たちが日本を大きな国にしたんだと思った。チベット人はもっと頑張らないと。」</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
やはり日本で働くということは彼らにとって思ったよりハードなことなんだろう。ここはチベットでもなければネパールでもインドでもない。いいことか悪いことかはわからないが日本はよく働く国なのだ。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
日曜日だというのに参加者にチベット人が少ないと、一人の先輩チベット人に妻は不満を漏らしていた。彼はこう言う。「あなたもしばらくここに住んだら分かる。そんな簡単な話じゃないんだよ。」</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
いろんな意味合いが含まれていそうなその言葉。</div>
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<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
彼女のジャパニーズライフは始まったばかりだ。</div>
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山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6179665551747265204.post-34461168492465275772014-03-06T20:38:00.000+09:002014-03-07T00:05:04.893+09:002014/03/02<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN';">
あたらしい年</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
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<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiiCxLZXQsl74t2L2bTKYhGDF07OWbTFDVTNpIF1ixj7F2-NuvXiVgbCrA6Ym7XKPUsqkZswS_XgUalYcZ3xTXtiRAxZpWWJsnBvqJP8t6ORRaP3UHxMuAIhh9EuAEJ6oF7-xW32hOZ9gC6/s1600/IMG_4421.JPG" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiiCxLZXQsl74t2L2bTKYhGDF07OWbTFDVTNpIF1ixj7F2-NuvXiVgbCrA6Ym7XKPUsqkZswS_XgUalYcZ3xTXtiRAxZpWWJsnBvqJP8t6ORRaP3UHxMuAIhh9EuAEJ6oF7-xW32hOZ9gC6/s1600/IMG_4421.JPG" height="320" width="320" /></a>今年3月2日はチベット歴の新年「ロサ」である。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
チベット人はこの日の二日前から準備を始める。日本で言えば年越し蕎麦のような意味合いでトゥクパを作り、部屋の掃除をし、仏壇の飾り付けをする。飾り付けも簡単なものではない。いろんな形のカプセ(小麦粉、牛乳、バターなどで作る揚げ菓子のようなもの)を作り並べたて、ダライラマ法王の写真や仏教画の周りを飾り付ける。他にもツァンパやお祝い用のご飯、お菓子、ジュース、果物、カタなどなど用意しなければいけないものはたくさんある。「ロサ マレ、レサ レ」。チベット人は冗談でそう言うらしい。「『ロサ』じゃないよ、ほとんど仕事だよ」という意味。二日前に作るトゥクパの中にはおみくじのような紙を混ぜ込み、食べた人の新しい年を占うらしい。そうやって一生懸命準備をし、新しいきれいな服を用意し、新しい年を迎える。本来ならば新年は15日間お休みして祝い続けるという。15日間ってそんなに悠長に新年を祝ってるのはチベット人ぐらいなものだ。ただ最近はダラムサラでは、チベット本土で続く焼身自殺などの状況を考え、2008年以降自粛ムードにあったようだが、今年はチベット人の伝統を若い世代に引き継ぐために、騒ぎすぎない程度にということで、ロサ解禁のお達しがあったようだ。もっとも僕はいなかったのでいままでのことは知らないし、みんながホントに自粛できていたかどうかはクエスチョンマークである。ちなみに妻は数年前のロサに3人で10キロの肉を食べて3人そろっておなかを壊したと言っていた。</div>
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そんなロサを彼女は日本で迎えることになった。ダラムサラやカトマンズの友達から送られてくる大晦日の様子を見るまで、彼女は今日がその日だと言うことを忘れていたりするのだが、いざロサモードに切り替わると急にソワソワし始める、というより興奮し始める。チベット娘の心の中の爆竹はいつでも点火待ちなのだ。どんどん出てくる故郷ラサでの家族とのロサの思い出。ビール片手に、彼女は真夜中ずいぶん遅くまで僕に話してきかせてくれた。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
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<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEigspczSZZpIV58Bf4AjN-UIu3asj2QrCSM_k48odNCHvdKN5KGKiURt3JG5AmDZteXus2khzQb6yGbPZ187egEo9Q0FsDaLksHp1IIA5EUspTU6xjZOF5HsVLQ-Jrt62-LWpnQksf7Cu8i/s1600/IMG_4404.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEigspczSZZpIV58Bf4AjN-UIu3asj2QrCSM_k48odNCHvdKN5KGKiURt3JG5AmDZteXus2khzQb6yGbPZ187egEo9Q0FsDaLksHp1IIA5EUspTU6xjZOF5HsVLQ-Jrt62-LWpnQksf7Cu8i/s1600/IMG_4404.jpg" height="320" width="240" /></a>そして3月2日。僕らは在日チベット人たちによるロサのパーティーに行った。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
その日の東京は冷たい雨。しかしチベット人にとってこういう日の雨は祝福の雨。神様がお祝いの花を降らせてくれているのだ。ただそれが僕たち凡人には雨にしか見えないだけ、彼らはそう言う。思えばダラムサラでもダライラマ法王のティーチングのある日は決まって雨が降っていたような気がする。それもどしゃ降り。それでティーチングが終わる時間になるとすっかり上がっていたりした。祝福の雨、うん、なんか悪くない。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
会場である川崎のお寺の小さなホールに到着する。受付ではきれいなチュパを身にまといしっかりメイクアップした若い子が僕らを案内してくれた。東京に来て一週間、初めてチベット人に会ったということになる。彼女も持ってきたチュパに着替える。会場に入っていく彼女の背中に向かって、負けんじゃねえぞニューカマーよ、つぶやいてみたりして。</div>
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亡命チベット人社会から日本にやってきているチベット人は100人程だという。アメリカ5000人、スイス3000人などの数字をみると圧倒的に日本は少ない。もっとも難民として認められていない日本にわざわざ来るメリットはチベット人にとってまったくといっていいほどない。少ないのも当然だ。チベット本土から留学生として中国パスポートで来てる人たちはもっといるようだが、その人たちと、亡命チベット人が出会う機会はほとんどないそうだ。日本にいたって中国大使館の目がどこにあるかはわからない。本土の人が亡命した人と接触するというのはそれぐらい危険なことなのだ。逆に言えばそれだけ中国政府が恐れているという言い方も出来るかもしれない。そう言えば前回日本に帰ってきたときに本土のチベット人映画監督の上映会に行ったが、彼はとてもとても慎重に言葉を選んで自分の映画について語っていた。日本にいると考えもつかない息苦しさが、隣の国には存在している。</div>
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いつの間にか彼女はチベット人の女の子たち(?)の輪に加わっていた。聞いてみるとみな日本語も出来るし、それぞれ仕事もしているようだ。彼女がほんの1週間前に日本に来たことを知ると、いろいろアドバイスをくれた。いわく日本語が出来ないうちはなかなか大変だよ、他の国とちょっと違うよ日本は。でも日本語がちょっとでも出来るようになるとけっこう心地よいよ。日本人みんないい人だし、とまで言っていたかどうかは記憶が定かではないが、みんな自分が苦労してきた分、新しい仲間に親身になってくれる。たまにみんなであつまって遊ぶからいっしょにおいでよ、カラオケでも行こうよ。まあカラオケのことを話してたかどうかも分からないけどそんな感じだ。同世代の女子が集まっている感じ。日本に来ても特に食べ物に関しても不自由なさそうだし、僕の家族たちとも楽しくやってけそうだったのであまり心配はしてなかったけど、やはり自分の国の言葉で気安く話し合えるというのは大事なことなのだ。さっそく電話番号の交換をしている。こうやってすこしづつ異国の中に自分の場所を作っていけたら、いつの間にか異国の風景も違って見えるんだろうなと、僕はやや他人事みたいに女子たちを遠巻きに眺めていた。</div>
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<br /></div>
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さてさてロサのパーティーである。始まりにみなでお祈りをしたりはしたが、基本的にはいつものチベット人の宴会スタイル。ご飯を食べ、酒を飲み、あとは歌って踊って、カードやサイコロなど気ままにダラダラと。チベットやインドのヒットソングが大きなスピーカーから流れる。自然にできる人の輪。僕にしきりに一緒に輪に入って踊ろうと彼女は言う。僕は断る。「行ってみんなといっしょに踊ってきなって」僕としては踊ったっていっこうに構わないのだが、踊ったら踊ったで踊りがかっこわるいとか文句を言われるのがオチなので踊らないことにする。「行ってきな、行ってきな」「えーちょっと1人じゃー」「いいからいいから」「いやでもー」そんなこといいながら彼女の体は勝手に動き出している。イッツオートマティック。ポンと背中を一押しするだけで、あっというまに輪の中に溶け込んでいく。あっというまに見えなくなってしまう。</div>
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<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhydNZeS81PuKK1sQZh4Tz24hiG8sS89RqLqp2SHc9CbYgPpq3FWnnIk9XvccCojDHu1GznPEhlqEzf0-WM8JQgWl159wuSnDF2qIy9_e2LaQ35DwovNbicXAailSgbpBE0B44Jj036NDGw/s1600/IMG_4406.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhydNZeS81PuKK1sQZh4Tz24hiG8sS89RqLqp2SHc9CbYgPpq3FWnnIk9XvccCojDHu1GznPEhlqEzf0-WM8JQgWl159wuSnDF2qIy9_e2LaQ35DwovNbicXAailSgbpBE0B44Jj036NDGw/s1600/IMG_4406.jpg" height="640" width="480" /></a></div>
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山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6179665551747265204.post-3473748575876316032014-03-05T12:47:00.001+09:002014-03-05T12:47:25.270+09:002014/02/22<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN';">
「アウトカントリー」というやつ</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
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<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEju9f1TH_7fbTaXJu3MEZSy2pOYOAZU0NwdWEuOxeze1M6cQ5lXzkl3B0QqwBqTjzta7HVZQzqFr-J8ppU_eoSlKm2G_Up5SpfZ0w6etU4kGDTnItV2a5vxQ0VYDPC7Qf-1O88PbiAos1Pk/s1600/IMG_3334.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEju9f1TH_7fbTaXJu3MEZSy2pOYOAZU0NwdWEuOxeze1M6cQ5lXzkl3B0QqwBqTjzta7HVZQzqFr-J8ppU_eoSlKm2G_Up5SpfZ0w6etU4kGDTnItV2a5vxQ0VYDPC7Qf-1O88PbiAos1Pk/s1600/IMG_3334.jpg" height="400" width="300" /></a>妻は、一月に子供と二人で夫の待つフランスへと旅立ったお姉さんとたまに連絡を取っている。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
亡命してきた難民としてフランス政府に受け入れられているのでなかなか手厚いサポートがあるようだ。家が用意され、毎月の補助金があり、毎日食料の配布もある。野菜、果物、缶詰類、バケットなどを両手いっぱい抱えている写真を見ると、はっきりいってうらやましい。いつまでかはっきりとは分からなかったけど、しばらくは補助をうけられるようだ。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
夫はすでにチャイニーズレストランで働いているし、お姉さんももうすぐ働き始めることが出来るらしい。何年か二人でガッツリ働く。学校に行く年齢になったら子供はチベットの親戚のところへ預け、向こうの学校に行かせる。十分稼いでチベットに戻り家族みんなで暮らそう、それが今の彼らのプランだ。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
フランス語も英語もろくに話せない彼らの仕事がチャイニーズレストランになるのは妥当なところなんだろう。そしてやっぱりフランスに根を生やすという考えはないようだ。自分で選んで亡命してきたのだけれど、やっぱりチベットに帰りたい。亡命したときは彼らが何を求めて出てきたかは僕には分からない。いつ亡命してきたかによって向こうの様子がだいぶ違うので状況は人それぞれだ。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
ただ言えるのはインドにいることに未来を感じることは出来ない、そういうことだ。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
やはりお金の問題である。信仰だけではお金は降ってこない。神様はおなかまでは満たしてくれない。</div>
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<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
ダラムサラでiPhone持って、Mac持ってという人はだいたい海外の親戚などから送金のある人だ。そんな人たちは仕事もしないでぶらぶらしてられる。朝から晩まで働いてる人たちは、そういう人がいない人。iPhoneなんて夢のまた夢。インドのサラリーなんて部屋代払って電気代払ってもうおしまい。妻がよくそんなことを言う。だからみんな外国に行きたがる。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
みなスマートフォンで毎日通貨レートをチェックし、韓国ウォンが上がった下がった、シンガポールはどうだ、マレーシアはどうだと一喜一憂してる。どこの国に行って働くか、どこの国で働くのが割がいいか、そんなことを考えている。通貨レートだけじゃなくてその国の物価とかいろいろ他の要素もたくさんあるだろうにとも思うのだが、みな夢を見ている。</div>
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2000年頃まではお坊さんや尼さんは比較的容易に外国へ行けたらしい。チベットから亡命してくる人たちも多かったその頃、ヨーロッパを始め諸外国の支援が厚かったということだ。それでたくさんの人が外国へ行った。外国に行きたいがためにお寺に入った人もたくさんいたという。その後亡命政府の意向もあったのかインドから出国する審査というのが厳しくなったらしい。</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiQ9qAtPYetTTZZc-sMc3l4XjGcR9RBGW1QZPkO0l9x7nLjs2KQ9Oi7gSKlMdldEt2Ztddncx1RyWM03WbucJmD1FXPzzaQ4E5PzDg8TFave59AHs_VM94TMBRJAaY8oMO9S00u5SZ5fDlH/s1600/IMG_3323.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiQ9qAtPYetTTZZc-sMc3l4XjGcR9RBGW1QZPkO0l9x7nLjs2KQ9Oi7gSKlMdldEt2Ztddncx1RyWM03WbucJmD1FXPzzaQ4E5PzDg8TFave59AHs_VM94TMBRJAaY8oMO9S00u5SZ5fDlH/s1600/IMG_3323.jpg" height="400" width="300" /></a></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
政府、NGO、支援団体、個人のスポンサーなどの正式な招待のもとに外国にいくのが1つの方法。これは抽選や審査があったり、たくさんの枠があるわけではないので競争率はかなり高い。2つめが先に行った配偶者や親戚に呼び寄せてもらう方法。それもだめなら残っているのはイリーガルな方法。ブローカーのような人がいる。どうやってその国まで行くのかと思うが、いろんな方法があるんだろう。山を越えたり、海を渡ったり、偽造パスポートを使ったりというところか。目的の国の国境まで来てしまえば、パスポートなんかは全部捨てて、亡命してきました!と両手を上げる。ブローカーにはかなりの大金を払う必要がある。インド、チベット、海外の友人親戚からかき集めてようやくお金を作る。向こうについて働き始めればお金は返すことが出来る。ただ成功するかどうかは運次第。実際以前レストランで一緒に働いていた友人はヨーロッパを目指したが、途中イラクかどこかで捕まり、強制送還となった。道中自分が今どこにいるかよくわかってなかったという彼は、数ヶ月後にすっかりやつれ、髪もひげももじゃもじゃになって帰ってきたという。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
彼はその後もオーストラリアの抽選に応募し続けているが、いっこうに受からない。彼の隣に住んでいる人が受かった。隣人はもうすぐオーストラリア、友人はまだダラムサラ。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
もう一人別の友人も、いろんなところにいろんな方法で外国に行くためにトライしているが、いっこうに書類が通らない。この間会ったとき、もう疲れたとこぼしていた。インドに来て10年、先の見えない不安。こんなことならチベットに戻ろうかな、チベットに戻ってレストランを開こう。彼はそう言う。故郷に戻って家族の近くで暮らし、ツァンパを食べてた方がよっぽど幸せなんじゃないか。最近お母さんからしょっちゅう電話が来るんだ、ご飯ちゃんと食べてるか、ブランケットは暖かいのがあるかって。いつもおんなじことを言うお母さん。もう年取ったお母さんに心配かけさせてるのもよくないよな。小さな口をさらにつぼめて、彼はそうこぼす。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
実際チベットに戻る人も多い。政治的なことに口を閉じてさえいれば、仏教のことは心の中にしまってさえいればいいんだ、そうすれば今よりは楽な暮らしが出来る、彼らはそう言う。それじゃあ経済的な幸せが人々の幸せだと信じて疑わない中国政府の思うつぼなんじゃないのか、と僕は思う。町中に武装した警官が立って監視されていたって暮らしがよければ我慢できる?ダライラマ法王の写真の代わりに毛沢東の写真を飾れと言われて我慢できる?と僕は思う。だけれど僕に口を挟む資格は全くない。いっこうに状況の変わらないチベット問題にいらだつ彼らの気持ちを、僕は完璧には共有することは残念ながら出来ない。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
それぞれの逡巡と決断。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
ところで僕たちは日本で暮らすことにした。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
外国人にとって、きっととっても暮らしにくいであろう日本で暮らすことにした。この先どうなるか、自分と彼女の分ニ倍よくわからないことになっている。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
日本政府はチベットという国の存在を認めていないので、彼女は無国籍ということになる。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
無国籍と宿無し職無し。ないないづくしの僕たちである。</div>
<br />
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
はてさてこの先どうなることやら。乞うご期待。いや危なっかしくてしょうがないな、実際。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<br /></div>
<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgaKZAyDQwjx-UlvjrwcX590vYGmsB8zOYSltj7Z0Fg2IpkyLNCS4TeXtQnfkkOp_By15-GZMzQwPJ8VrI9kwTPysHNSzNIdY-OLjoBqA6hANTZIDfMsMuJTpkAdRxwHsO3jKj71rQ6MC2u/s1600/IMG_3621.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgaKZAyDQwjx-UlvjrwcX590vYGmsB8zOYSltj7Z0Fg2IpkyLNCS4TeXtQnfkkOp_By15-GZMzQwPJ8VrI9kwTPysHNSzNIdY-OLjoBqA6hANTZIDfMsMuJTpkAdRxwHsO3jKj71rQ6MC2u/s1600/IMG_3621.jpg" height="640" width="480" /></a></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<br /></div>
</div>
山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6179665551747265204.post-52566999514109582682014-02-17T23:30:00.001+09:002014-02-17T23:54:31.584+09:002014/02/12<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<div>
</div>
<div style="min-height: 18px;">
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN';">
アジャ(お姉さん)</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
なんだか文章を書いててわかりづらくなりそうなので、はっきり言ってしまうが、今一緒に旅行してるチベット娘は妻である。いつの間にか結婚してしまった。あまりあとさきを考えないのが僕の数少ないいいところなのだ。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
まあ、そんなことはこっちに置いといて、と。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
ここカトマンズ、スワヤナンブーで彼女は新しいお姉さんを見つけたようだ。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
彼女の名前はデヤン。いくつか妻より年上の彼女は、隣の部屋に住んでいる。朝っぱらから例の「ディディディディディ…」を唱えてたのは彼女である。聞くとノルウェー人のボーイフレンドがいるらしく、毎日スカイプでノルウェー語のマンツーマンレッスンを受けているらしい。なるほどそういうわけで「ディディディディ…」ということか。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
挨拶ぐらいはお互いにしていたけどそれぐらいという感じだったが、ある晩「彼女の部屋に遊びに行くけど一緒にいく?」と妻が僕に聞く。女同士の語らいの時間を邪魔するほど僕は野暮ではない。一人でのんびり酒を飲みながら、部屋で映画を見ることにする。</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj539sdPvg3opl_VY30fqpUnpl4Pnf5PXstlvHqsPRv4rjPJydd13Uhjw-sbxBCzih3caJ6mopcw8lYEydQmvUH4r-LHgE_GLeRKrZEqFeIbL6ZSklals6MN6R8t5SIXgZmSWyFhhrpDGX1/s1600/IMG_4002.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj539sdPvg3opl_VY30fqpUnpl4Pnf5PXstlvHqsPRv4rjPJydd13Uhjw-sbxBCzih3caJ6mopcw8lYEydQmvUH4r-LHgE_GLeRKrZEqFeIbL6ZSklals6MN6R8t5SIXgZmSWyFhhrpDGX1/s1600/IMG_4002.jpg" height="400" width="300" /></a></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
数時間後興奮した様子で部屋に帰ってきた。「新しいお姉さんを見つけたよ。姉妹の契りを交わしてきた!」人懐っこいことは人懐っこいのだが、じつはかなり人見知りで、なかなか人と腹を割って話すことが少ない彼女にしてはずいぶん珍しいことだ。明日のお昼は3人で一緒にご飯を食べる約束をしてきたという。「ほんとに考えてることが一緒なんだ。初めてだよこんなこと」実のお姉さんにも話さないような個人的な胸の内をぶちまけることが出来たようだ。いつまでも興奮したまんまの彼女は、その夜なかなか眠られなかったという。僕はさっさと眠ってしまったわけだが。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
翌日デヤンの部屋に行く。彼女はもうすぐ休暇でネパールに来るボーイフレンドのために大きな部屋を借りている。キッチンもある。正面にカタを掛けた法王の写真。大きなテレビ。大きなスピーカー。テレビのしたの布をめくってみるとノルウェー語のノートがある。壁には神様を描いたいくつかのタンカ(仏教画)。毎日お供えする神様への水入れが7つ。その脇にチベットのお香。そしてその脇に並ぶ彼女の化粧道具。普通のチベットの女のコの部屋という感じだろうか。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
2人が子供のときに聞いていたという、ちょっと昔の中国のラブソングをかけながら、デヤンはビールを3つのグラスに注ぐ。「彼氏と喧嘩したときなんかは決まってこの曲聞いて泣くんだよ」「そうそうあたしも一緒」「それで一人でバーに行ってビール飲んで」「そうそう!」なんだか黙っていると僕のいる場所がなくなりそうな気配なので、なんとなくネパールに来た経緯を訊いてみた。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
デヤンは八歳ぐらいの頃、一人で生まれ故郷のラサから遠く離れたネパール国境に近い町に働きに出た。金銭的な事情か母親の知人のところに預けられたということだ。そしてその知人という人にずいぶんひどい扱いを受けていたという。満足な寝床も食事も与えてもらえず、殴られ、こき使われた。母親がどこにいるかも教えてもらえなかったと言う。僕の妻も小さい頃に親を亡くし、一人で街に出て働いていた。二人は僕の手の届かないところで深く共感し合っている。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj8ztD9kOyb15vqr7isWezIrbqQ7UDawy34Y4fA8kQs0bb0ISIGeP4U_cTg9E-__w5AEY4QZ4qjtrucy_KfchiIv8omXdygCL1r-jj64QO4btEz5rOKBZYYbkV3bGDfQejWtulRlxu_-Z2d/s1600/IMG_4005.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj8ztD9kOyb15vqr7isWezIrbqQ7UDawy34Y4fA8kQs0bb0ISIGeP4U_cTg9E-__w5AEY4QZ4qjtrucy_KfchiIv8omXdygCL1r-jj64QO4btEz5rOKBZYYbkV3bGDfQejWtulRlxu_-Z2d/s1600/IMG_4005.jpg" height="400" width="300" /></a>「こんなことなら死んだ方がましだって思った。グラスを割って手首を切ったこともあった。死ねなかったけどね。」デヤンは手首の大きな傷を恥ずかしそうに僕に見せてくれた。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
「私は毎晩神様にお祈りしていた。生まれ変わるとしたらチベット人だけには絶対なりたくないって。私が信じているのは法王様だけ。チベット人なんか大嫌い。近所に国境を行き来するためのネパール人ドライバーのための売春宿があったの。そこの女の子の一人と友達だったんだ。どこに行くとも告げられず売られてきて、男を取らされて、口答えしたら殴られて、お金だってみんなオーナーにもってかれて。どこにも逃げ場なんかない。オーナーだってもちろんチベット人だよ。チベット人は口を開けば「ニンジェ(慈悲)、ニンジェ」って言ってるけどさ、ニンジェなんてどこにあるっていうの?笑っちゃうよ。貧乏人から搾り取って、弱い女の子から搾り取って、信心深い顔してお寺やお坊さんにはポーンと寄進する。それがきれいなお金って言えると思う?いいことしてるって言えるの?ラサでリンコルしてるおじいさんおばあさんたち、あの人たちなんか毎朝オンマニペメフン、オンマニペメフン言いながらまっすぐ肉屋に行って肉を買う。集まって誰かの噂話して、よけいなお節介ばかりして、その合間のオンマニペメフンだよ。あのひとたちにとって暇つぶしだよただの。」</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
結局デヤンは17、8歳頃働いてた家を逃げ出し、ネパール、インドへと亡命したと言う。1年ほどインドで学校に通ったが、チベットに戻り母親を捜しに行った。しかし見つけることができずに、再びネパールへ。未だにお母さんが生きてるかどうかもわからない。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
「カトマンズに戻ってきたときはホントに一文無しだったの。それで仕事を探そうとチベット人のレストラン何件も回ったけど、みんな私の汚いなりをみてあっち行けって。で、最後に中国人のレストランのオーナーにすぐうちに来いって言われて、ご飯食べさせてもらって服だって用意してくれて、そこで働かせてもらうことになったの。中国政府はとんでもなくわるいやつらだけど、普通の人はいい人いっぱいいるよ。チベット人よりもね。」</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
今は中国人ツーリストの通訳やトレッキングのガイドなんかの仕事もしているらしい。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
「ホントに死のうと思ったことも何度もあるけど、私たちはギブアップしなかった。だから今はフリーダム。こうしてビールを飲んでられる。」</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
2人は再びグラスを重ね合わせる。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
タバコの箱を開けると、ちょうど最後の三本。3はチベット人には吉兆の印。</div>
<br />
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
僕たち三人は顔を見合わせ、お互いにそれぞれのタバコに火をつける。</div>
<div>
<br /></div>
</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
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<div>
<br /></div>
<div>
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</div>
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<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
朝のリレー</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
スワヤナンブーの朝は早い。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgt3ssyRivneoLFuzTfSn0qtr8Hh0Rf-JfzRhibcsgqR9GmdJk7mDQ3nOuEKqQj9kG461qsFB4Qt9E9Q_g_MAqh1m46U9zcrjWBtH9rHN-wycKV5FQK8pFtuoC14o5UVEROycKCuCJzqvom/s1600/IMG_3985.jpg" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgt3ssyRivneoLFuzTfSn0qtr8Hh0Rf-JfzRhibcsgqR9GmdJk7mDQ3nOuEKqQj9kG461qsFB4Qt9E9Q_g_MAqh1m46U9zcrjWBtH9rHN-wycKV5FQK8pFtuoC14o5UVEROycKCuCJzqvom/s1600/IMG_3985.jpg" height="400" width="300" /></a>まだ夜も開けていない4時きっかりに始まる拡声器によるオッサンの演説。近くで何やら集まりが行われているようなのだが、どこなのか、何の集まりなのかはさっぱりわからない。何を話しているかは当然わからない。毎朝のことながら理不尽に中断される穏やかな僕の眠り。そしてほどなく始まるオッサンの高笑い。それに続く大勢の高笑い。朝から知らないオッサンの高笑いを拡声器で聞かされるのはあまりいい気分ではない。いやそれどころかとても癪に障る。繰り返される高笑い。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
これはもしや、どこかで耳にしたことなある「笑いヨガ」というやつではなかろうか。不意にそう思う。実際に目にしたこともないし、ヨガのことだってよく知らないのだが、朝っぱらから大勢集まって高笑いするなんてトンチキな話ほかに聞いたことはない。ただどうしてもヨガにあるべき(勝手なイメージだが)清らかさというかすがすがしさみたいなのが全く感じられない。お前はまだベッドの中だろう、ゆうべの酒が残ってアタマががんがんしてるんだろう、そんなヤツが何を言うと言われればそれまでだが、どうもしっくり来ない。これが「笑いヨガ」なのか。ベッドの中でオッサンの高笑いを聞きながらあれこれ想像する。両足を首にかけたり、片足立ちでまっすぐ腕を上げたりしながら高笑いしてるのだろうか。昔見たヒクソン・グレイシーみたいにおなかをビックリするほど引っ込ませたりふくらませたりしながら高笑うのだろうか。暗闇に集まって高笑うのはどんな気持ちなんだろうか。家族に内緒で来てる人はいないだろうか。帰ったら朝ご飯はなに食べるんだろう。間違いなくおいしいだろうよ。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
だんだんオッサンの高笑いも耳に馴染み、心地よく聞こえはじめる。再び僕は穏やかな眠りに向かう。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
「オム・ア・ラ・バン・ザ・ナ・ディディディディディディ…」</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi5a3Qrbp2lvddU8w0fLqqqT_quXm6_CwoH1niNecjCxjWlnXG6zQvnpMH_zgEx0OzGYSDilWNXBplmtRKcjKgv0eFbB-BXKtqiAJujEepFBeHueMmeqTReuI0ksMR9heDXLA0dG1omjd3N/s1600/IMG_3990.jpg" imageanchor="1" style="clear: right; float: right; margin-bottom: 1em; margin-left: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi5a3Qrbp2lvddU8w0fLqqqT_quXm6_CwoH1niNecjCxjWlnXG6zQvnpMH_zgEx0OzGYSDilWNXBplmtRKcjKgv0eFbB-BXKtqiAJujEepFBeHueMmeqTReuI0ksMR9heDXLA0dG1omjd3N/s1600/IMG_3990.jpg" height="400" width="300" /></a>僕は再びこっちに戻される。左隣の部屋の娘が廊下を行ったり来たりしながら大きな声で真言を唱えている。朝の身支度に忙しそうだ。リンコルに行くのだろうか。そろそろ薄く朝日がさしはじめている。ちなみにこの真言は言葉がうまく話せるようにという智慧の神様の真言らしい。吃音の人なんかにディディディ…のところがいいトレーニングということか。まだベッドの中、半分しか覚醒してないアタマで僕も真似をしてみる。「ディディディディ…」</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
もう一人おじさんも「オン・マニ・ペ・メ・フン」を低く唱えながら廊下を行く。低くぶつぶつつぶやかれるのもなかなか眠りを妨害するもんだ。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
1階の中庭のテーブルに人が集まりだしてきた。ようやく雀の鳴き声も聞こえはじめた。宿の前で石やら数珠やらチベットのものを扱う露店のオッちゃんの声がとりわけ響き渡る。薄汚れた白い小さな犬をいつも従えているこのオッちゃんは、僕の思う「ザ・チベット人」である。顔馴染みのおばさんをつかまえてはおしゃべりに興じ、冗談を言ってからかい、腹の底から笑い飛ばす。どこか芝居がかったオッちゃんの話しっぷりからチベットのにおいがムンムンする。大地の土煙が見えてくる。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
表通りをリンコルする人たちの話し声が少しづつ多くなる。車のエンジン音も聞こえ、クラクションも鳴り始める。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
すっかり朝である。1階のキッチンからカランカランと食器の音が聞こえる。そしてステレオのスイッチが入り、チベット人歌手の流行歌が流れる。大音量で。さっそく右隣の部屋の兄ちゃんたちが音楽に合わせて歌い始める。その向こうの部屋からも歌声がきこえる。ご機嫌の朝の合唱部。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
ようやく午前7時。僕はベッドからもそもそと這い出る。バター茶でも飲みに下に降りることにしようか。まったく、朝の弱いチベット人というのはいないもんか。彼女の方を振り返ってみると、まだまだ遠い夢の国にいるようではあるが。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<br />
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
今日も朝から猿たちのキーキーという鳴き声が聞こえる。どこかからかっぱらったチベタンブレッドを奪い合っている。それにしてもここの野良犬たちはどうしてこうも猿に寛大であるのだろうか。</div>
<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjpYPiFAgKop46d7QLCdYpHmqdRE4EudfHjv46gdlcRt31DRO1G1UCgx8CkQZmHfSObN6C7ckAEzC8g_Kh4SUbNBmIt-ArJwMIvOV483xDJLxeXTNjLl-Ymq3isYairlYyh38jwHiFo7rT-/s1600/IMG_3992.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjpYPiFAgKop46d7QLCdYpHmqdRE4EudfHjv46gdlcRt31DRO1G1UCgx8CkQZmHfSObN6C7ckAEzC8g_Kh4SUbNBmIt-ArJwMIvOV483xDJLxeXTNjLl-Ymq3isYairlYyh38jwHiFo7rT-/s1600/IMG_3992.jpg" height="640" width="480" /></a></div>
<div>
<br /></div>
</div>
山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6179665551747265204.post-51424770090013274232014-02-02T15:21:00.001+09:002014-02-02T15:21:19.840+09:002014/02/02<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN';">
死と向き合う</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjKUHqjdEy9VcM6f-5z3gD3D3myMHHJDKwJ_nfGgJcJeAEeZg8vG8JQhtevuqY0p-YkfAB34KuJE4mfox9k5GGIRFyC19Dbeqp4i8rEeZK9z0rNumWjyW4NWHTGLkdgQFr1tmhR_GnzEUSB/s1600/IMG_3478.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjKUHqjdEy9VcM6f-5z3gD3D3myMHHJDKwJ_nfGgJcJeAEeZg8vG8JQhtevuqY0p-YkfAB34KuJE4mfox9k5GGIRFyC19Dbeqp4i8rEeZK9z0rNumWjyW4NWHTGLkdgQFr1tmhR_GnzEUSB/s1600/IMG_3478.jpg" height="400" width="300" /></a>「<span style="font-family: Helvetica;">DR.MOBILE</span>」という看板を掲げた店がある。携帯電話やパソコンの修理屋だろうと思って中に入る。入ってみると、思いがけずそこはとんかつ屋で、またそのとんかつが思いがけずにうまいのなんのって。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
夢の話だ。じつにくだらない夢だ。この夢に自分の心の奥底のひだのようなものを見いだせる気配がまるでない。考えられるのはうまいとんかつを渇望してるのだろうということくらいか。それはたしかにそのとおりであるから、またくだらない。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
翻ってチベット人の彼女のみる夢の話には、いつも死者の影がある。眠るということは一時的に向こうの世界に身をゆだねるということだ。しばしば彼女は夢の中で大好きだったお母さんやお兄さんの姿を感じる。夢の中で死者に会う。しかしそれは喜ばしい再会ではない。危険な兆候だ。彼らの死が正しく執り行われていないということになる。正しく次の生へたどり着いてないということになる。そして彼女を向こうへ連れて行こうとしている。いやもしかしたら、彼女が自分でも気づかないうちに彼らを引き止めているのかもしれない。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
「もし眠っているときわたしがどこかに行きそうになったら引っぱりもどしてほしい」</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
常々彼女はそんなことを僕に言う。けっして比喩的な話ではないようだ。実際子供の頃、突然目を覚まし、周りの大人が何人もかかって押さえつけてもどうにもならないような信じられない力で外に飛び出しそうになったことがあると言う。その夜彼女は彼女ではなかった。死者が彼女の体にやってきたということだ。そんなときはお坊さんを何人も呼んでお祈りをしてもらう。心置きなく死者に向こうにいってもらえるように。こういう話はチベットにはたくさんあるよと彼女は言う。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
死者を正しく死に導く。もしくは死にゆく本人も正しく死へ向かう。輪廻転生という次の生への疑いのない肉体的な感覚というのか。いくらアタマで理解しているつもりでも僕には理解しきれないのだろう。正しく生きてさえいれば死は恐れるものではない。ただの途中経過である。ときおり見せる彼女の無鉄砲にも思える言動も、「死んだら死ぬだけ」的な言い分も、その考えにしたがえば納得できる。いい意味でも悪い意味でも一つの生の価値が僕が考えているものとは違う。命の重さ軽さなどという話ではない。生も死も個人に属する問題ではなく、もっと大きなスケールのもとで語られるべき事柄なのである。チベット本土で自ら炎に身を捧げ、死を持って抗議を行う人たち。彼らの想いもそう思うとより具体的に感じられるような気がする。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEisQCDkosb_71yxxbgNvWJbqljwqx8o9YXM99DfMhyphenhyphenEZYbEq_cAwYZT_Fe3bKD4j0IpMdj2l65lm0tHmWDUJT2Rti1VSW7V2vzlhRQK0pAeSH_hC8WrlMaB_oJnWfsJ6Ez1or-OTNQzO_MP/s1600/IMG_3901.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEisQCDkosb_71yxxbgNvWJbqljwqx8o9YXM99DfMhyphenhyphenEZYbEq_cAwYZT_Fe3bKD4j0IpMdj2l65lm0tHmWDUJT2Rti1VSW7V2vzlhRQK0pAeSH_hC8WrlMaB_oJnWfsJ6Ez1or-OTNQzO_MP/s1600/IMG_3901.jpg" height="400" width="300" /></a>チベットで一度見たという鳥葬の話を聞いた。遠巻きに一度見ただけというが、その描写は生々しかった。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
小高い丘の上の鳥葬場に、鳥葬師というのか専門の職人がいる。この職業の人のことをトンデンというらしい。なにか特別な服装でもしているかとも思ったがまったく普通の格好であると言う。ちなみに死体を運ぶ彼らの車は交通ルールの外にあるらしい。警察でも止めることは出来ない。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
空中ではハゲタカが弧を描き、すでに待機している。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
トンデンは死体を大きなナイフで切り分ける。魂(この言葉が適切かどうかはよくわからないが)がすでに離れた死体は、ただの肉の塊である。適当な大きさに切り分けたところで、その傍らに彼は座りツァンパを食べ、チャンを飲む。手は血まみれじゃないのと僕は聞いたが、彼女はそこまでは見えなかったと言う。これは死者の最後の食事として家族が用意するそうだ。肉料理だってある。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
食事が終わるとトンデンはツァンパを宙にまく。ハゲタカの出番である。はじめにボスの名前を呼ぶらしい。ボスが一羽舞い降り肉塊をついばむ。ボスが食べ終わると、残りのハゲタカたちが降りてくる。最後にきれいに残された骨をトンデンは細かく砕き、燃やす。そしてその灰を高く宙にまく。そのとき強い風が舞ったような気がすると彼女は言った。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
いろんな死のかたちがあるし、いろんな死への想いがある。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
実は数日前に祖父が亡くなった。実家からメールで知らされた。家族もみなある程度の覚悟も出来ていたろうし、まあ全うしたといえるのであろう。それでも、こんなところにいて駆けつけることの出来ないジジイ不幸な孫を許してくださいと思う。もう一回会える気がしてたのになと思う。最後まで家長として威厳を保っていた祖父が、正しく勇敢に次のステージへと向かって行ったことを今は祈るばかりである。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
そんなことなので親族が集まっている実家とスカイプで連絡を取ってみた。さんざん泣いたり笑ったりしたあとなのだろう、ただの酔っぱらいばかりになっているパソコンの向こうの光景に、彼女はやや、いやかなり面食らった様子であった。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<br />
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
いろんな死のかたちがあるし、いろんな死への想いがある。</div>
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjKUWAf_qZ9m9puAhYgZJ7DfQw9aThChK6YLEvcpOIYTGGZismwlo47DwpK9eY3d1Oy9wNXKXGndKIwDuif4lB6jAjLX0tJPz48hOJIiIB1Hv4KU6rBNOzpMSsI6v_bWgkdaIEJJjvVM_Rb/s1600/IMG_3505.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjKUWAf_qZ9m9puAhYgZJ7DfQw9aThChK6YLEvcpOIYTGGZismwlo47DwpK9eY3d1Oy9wNXKXGndKIwDuif4lB6jAjLX0tJPz48hOJIiIB1Hv4KU6rBNOzpMSsI6v_bWgkdaIEJJjvVM_Rb/s1600/IMG_3505.jpg" height="640" width="480" /></a></div>
<div>
<br /></div>
</div>
山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6179665551747265204.post-90231235565768430412014-01-29T21:04:00.000+09:002014-01-29T21:04:07.612+09:002014/01/29<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN';">
チベット語愛餓を</div>
<br />
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEho-FZqiswt8cSpD3My80bVNK6Djn_OZBW4HZW0eoOzeyJ6DVBvGYRoaZZ2z5rPjbecLJN7A8OZrK4JN3NzKFYZ85J7k4qPEj5n6dxg_Qe6bQ-iM7IwtcjYW7W-TNUJ6BR4hb1rzWVl0lHG/s1600/IMG_3676.JPG" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEho-FZqiswt8cSpD3My80bVNK6Djn_OZBW4HZW0eoOzeyJ6DVBvGYRoaZZ2z5rPjbecLJN7A8OZrK4JN3NzKFYZ85J7k4qPEj5n6dxg_Qe6bQ-iM7IwtcjYW7W-TNUJ6BR4hb1rzWVl0lHG/s1600/IMG_3676.JPG" height="240" width="320" /></a>一年ほどダラムサラでチベット人に囲まれて仕事をしていたわけだけど、残念なことにたいしてチベット語が上達していない。ましてやチベット文字なんかまったくわからない。時間もあったろうに、テキストだっていろいろ用意してたのに、酒ばかり飲んでるからだ。「ドッキョンレ(自業自得)」と自分に言っておこう。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
ということで、いまネパールで集中的にチベット語講座が開かれている。ついでに日本語講座も。お互いに先生になってということである。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
「ABC」はずいぶん前に覚えているわけだから、フランス語やスペイン語を勉強し始めるのとは訳が違う。新しい文字を覚えるというのはとても不思議な体験だ。街で看板なんかを見てもまったく目に入らなかったもの、情報として認識さえされなかったにょろにょろしたものを「これは文字なんだ」と自分に言い聞かせインプットしていく。すこしづつにょろにょろしたものと音との対応が見えてくる。壁のシミに謎を解く鍵を見いだす名探偵のようなアタマの中の一瞬の広がりがあるような気がするけど、あまりぱっとした喩えではないな。</div>
<div style="font-family: Kailasa; font-size: 36px;">
ཀ་ཁ་ག་ང་<span class="Apple-tab-span" style="white-space: pre;"> </span>ཅ་ཆ་ཇ་ཉ་<span class="Apple-tab-span" style="white-space: pre;"> </span></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
まず微妙なカーブの意味が分からない。微妙な角度の意味が分からない。ここでペンをこっち側に動かす必然性のようなものが見当たらない。意味などない、必然性などない、ただたくさん書いて覚えるしかないではないかというもっともな意見もわかるのだが、もうおっさんになってしまった僕の脳みそはそんなにピュアにはできてないようだ。何かしらの関連性みたいなものがないと頭に入ってこない。とかなんとか言いながら、たった今、生まれて初めてキーボードでチベット語を入力してみて部屋で大興奮している。パソコンはどうも苦手な彼女も一緒に大騒ぎ。ただ「あいうえお」のようなものを書いただけなのだが、ピュアすぎるほどピュアではないか、オレ。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
閑話休題。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
彼女がチベット語書くならこっちの方がいいよと万年筆を買ってきた。今までは普通のボールペンを使っていた。これが全然違う。なんていうか気分が違う。いやというより、そこでそっちに弧を描くのが実に合理的な動きであることがわかる。文字の書き方のある程度の法則みたいなものが見えてくる。何を使って書くかということはこれほど大事なことだったとは思ってもみなかった。考えてみれば文字が出来たときに極細滑らかボールペンなどあるわけがない。竹を削って、先をある程度細くして、ある程度の太さを残して書いていたわけだ。うーんなるほど。そう思うと、ひらがなの書き方を教えるのにしても、毛筆で書かれた文字であるということ、毛筆ならではの動きの結果の文字であるということを考えると、説明の仕方も変わってくる。うーんなるほどなるほど。まだまだ気づくことはたくさんあるものだ。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh4DdAwMxlA_iEsWR52tKQTyCxPVwkl5vXnBopBPt0VySXgNd1iFFpVmBy0pg3qOdlWVMANe6Iazjo1pTkNmWy2bTJaKA9i4DO7AyS0zCrbaXz6rSQvGinPAUP9RLuYWpswFXPstQSbVv58/s1600/IMG_3875.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh4DdAwMxlA_iEsWR52tKQTyCxPVwkl5vXnBopBPt0VySXgNd1iFFpVmBy0pg3qOdlWVMANe6Iazjo1pTkNmWy2bTJaKA9i4DO7AyS0zCrbaXz6rSQvGinPAUP9RLuYWpswFXPstQSbVv58/s1600/IMG_3875.jpg" height="320" width="240" /></a>とはいえまだ最初の一歩も踏み出したともいえない地点である。一つの音を出すのに文字の組み合わせと補助的な何かが必要らしい。先は果てしなく長い。較べて日本語の50音というのは書き文字と音がシンプルに組み合わさっている。チベット語には僕にはまだうまく出せない音もある。我らがご先祖様はよい言葉をつくったものだとも思うが、50音に音をまとめてしまったばっかりに、日本人は(人のことは知らないから僕はというべきか)致命的な外国語、特に英語の発音の問題に直面してるともいえるかもしれない。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
ちなみに僕たちはお互いにとてもへんな言葉でお互いに話している。はじめはきちんと英語で話していたが(少なくても僕はそう思っているけど)、少しづつ僕のチベット語の語彙が増え、彼女も少し日本語を覚えはじめ、お互いに不完全な言葉を不完全なままぐちゃぐちゃ混ぜにして話しているもんだから、他の人にはわからない言語に仕上がりつつある。おかげでよその国の人に突然話しかけられると急には対応できない。明らかに僕の英語力は退化してしまっている。「もとからなに言ってるかよくわからなかったよ」とあいつは言うかもしれないが。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
だからこうやって日本語で文章を書く時間は、僕にとって精神的なオアシスと呼べるのだが、怖い顔をした先生がこっちを見てるので、自主学習の時間へと戻ろうかなそろそろ。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<span style="font-family: Kailasa; font-size: 48px;">བཀྲ་ཤིས་བདེ་ལེགས་</span></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhN_RP3R-1IpbWl7nQai3FpiGW_vq0W75NTjnaIoWWzkhzhlN2gShYC9FsODcCpOh0J7qGh_QKt2T9VLfuMbrYw5DHdeDUtJQ-oODXMxNwWMSWrlcxz-pM61z6LxnhD8cWqIB9R9H8jk8sJ/s1600/IMG_3631.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhN_RP3R-1IpbWl7nQai3FpiGW_vq0W75NTjnaIoWWzkhzhlN2gShYC9FsODcCpOh0J7qGh_QKt2T9VLfuMbrYw5DHdeDUtJQ-oODXMxNwWMSWrlcxz-pM61z6LxnhD8cWqIB9R9H8jk8sJ/s1600/IMG_3631.jpg" height="640" width="480" /></a></div>
<div style="font-family: Kailasa; font-size: 48px;">
<br /></div>
</div>
山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6179665551747265204.post-18627112097015071972014-01-27T16:18:00.000+09:002014-01-27T16:20:18.657+09:002014/01/27<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN';">
旅は道連れ</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhqEmOgnEOSGchwZ4Sj05rHX6_NLrjlOR1dGQDmCRN5yWZOaW8_obW0RWmK4hBClCSFtWsx1WKf-O0P2qg8FginKQ2w9VHc15fzk2MQTg2EuEUaWMa9krz9hxE2-7nXHF3crvNc1I2LUFSW/s1600/IMG_3731.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhqEmOgnEOSGchwZ4Sj05rHX6_NLrjlOR1dGQDmCRN5yWZOaW8_obW0RWmK4hBClCSFtWsx1WKf-O0P2qg8FginKQ2w9VHc15fzk2MQTg2EuEUaWMa9krz9hxE2-7nXHF3crvNc1I2LUFSW/s1600/IMG_3731.jpg" height="400" width="300" /></a>気分転換もかねてポカラに行くことにした。1週間くらいのつもり。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
カトマンズの宿は一ヶ月ということで借りてるので、とりあえず必要そうなものをリュックに詰め込む。準備はできた?と連れの方を振り返ってみると手ぶら。下着の替えをポケットにつっこんだぐらいなもんだ。毎度のことながら気軽に身軽に移動するこの人たちに驚かされる。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
1人で旅をすることに慣れてしまったので、連れがいることは新鮮だ。ましてや現地の言葉の堪能な人と一緒というのは初めての経験。やはり言葉は大事。なにがいいって買い物が安く済む。とにかく値切る。その熱意に僕はやや引き気味になる。若い頃は僕だって口から泡を吹きながら、リキシャのオッちゃんとケンカ腰に値段交渉したもんだが、残念ながら今その熱意は僕にはない。貧乏旅行なことは今も昔もたいした変わらないのだけれどな。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
観光客相手の店でTシャツなんか買うとき、僕の出る幕はまるでない。邪魔しないで、余計な口を挟まないでと言うことになる。「私もおんなじネパール人だよ、それはちょっと高すぎるんじゃない。」ほんとにお前ネパール人かよというおじさんの疑いの目など気にしない。細かい糸のほつれだって見つけるし、怒ってみたり、懇願してみたり。1ルピーだってゆずらないこの攻防は、彼女にとってスポーツのようなものかもしれない。そういえばダラムサラにいた頃、僕が部屋でトゥクパなど作って食べる用のお椀が欲しいということで一緒に買いに出かけた。しかしどの店の値段にも納得してくれずに、「メーラー(秋のお祭り)には安い店がたくさんでるからそのときに買いな」と2、3ヶ月待たされた。今日にでも使いたいって言うのに。ほんの10ルピー20ルピーの違いだっていうのに。金はオレが出すって言うのに。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
まあ、倹約家がいっしょだと心強いのは確かだ。ただ問題は、酒に関してだけは2人とも金に糸目をつけないということか。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiPA4kMLmszGzzkm14jRLj3T3_Gh817b7XTOW-N6cYLWkSqIA7eUc0W14RSzF9YwSH9vv2TI-mmLpc30ZtdfQVCa9XGiXlXmlkd7SS921gpn8UBVfvTyqs6Hbd6XuhvxAUBl2cUq1NO7Bea/s1600/IMG_3803.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiPA4kMLmszGzzkm14jRLj3T3_Gh817b7XTOW-N6cYLWkSqIA7eUc0W14RSzF9YwSH9vv2TI-mmLpc30ZtdfQVCa9XGiXlXmlkd7SS921gpn8UBVfvTyqs6Hbd6XuhvxAUBl2cUq1NO7Bea/s1600/IMG_3803.jpg" height="400" width="300" /></a>間違いなくポカラのバス停に着いたら一気にホテルの客引きが集まってくるから、いきなり言われるままに決めないで、ちょっと一服しながらゆっくり考えようぜという僕の意見に、わかったとうなずく彼女。僕にも僕の旅の流儀がある。第一波の客引きをやりすごし、残った人らとのんびり交渉したほうが相手のペースに飲まれない。ふふっオレにもいろいろ経験があるんだよなんてことを思い一人悦に入る。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
ポカラに到着する。思ったとおりたくさんの客引き。たまに日本語だって聞こえる。その人らをかき分け後部のトランクにリュックを取りに行き、戻ってみたら、彼女はもうタクシーに乗り込んでいた。<br />
「早く乗りな!」ってあんたオレの話全然聞いてないな。「いいからあんたは口出さないで」って少しひどい言い方ではないですか。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
結局彼女の即決したホテルにまっしぐら。たしかに悪くないホテルだったというところがまた腹立たしい。ほらねと言わんばかりの彼女の勝ち誇った顔も腹立たしいったらありゃしない。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
ポカラは快晴。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
マチャプチャレをはじめとした迫力満点のヒマラヤの峰々。「ほら見てみな山だ!山だ!」いちいち立ち止まって興奮する僕に彼女は冷めた目で答える。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
「チベットにはもっともっと大きな山がいっーぱいあるんだから、あれぐらいじゃ全然驚かないよ」</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
くそーこのチベット娘め。素直にオレを感動させておいておくれ。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<br /></div>
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgJgn_QbZiaB6LQZWJIWIJMvpVp04z3ma2OSHGN7k3sAPAXXV8Xvh4auYAWy356FPXjOO6jcMY1AIUHbBcBTFzdpKRJmgHtB2EQeQ1y1fh4ESWGnWnpb0oXHFcgyYMaLX9DxTkRH6v2J0r5/s1600/IMG_3782.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgJgn_QbZiaB6LQZWJIWIJMvpVp04z3ma2OSHGN7k3sAPAXXV8Xvh4auYAWy356FPXjOO6jcMY1AIUHbBcBTFzdpKRJmgHtB2EQeQ1y1fh4ESWGnWnpb0oXHFcgyYMaLX9DxTkRH6v2J0r5/s1600/IMG_3782.jpg" height="640" width="480" /></a></div>
</div>
山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6179665551747265204.post-49627766941911302492014-01-24T15:46:00.003+09:002014-01-25T11:20:10.090+09:002014/01/24<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN';">
読書の効用</div>
<div style="font-family: Helvetica; font-size: 12px; min-height: 14px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi4zqo8DJHtLsRZyb6KRSJ86mC9MtYY6zDtFGdr3MrKbzr3HL1ObkJvu7QVA7wQKyJeYv8rTviDUwu0rnQZhXsuHOY9AiAtmCwBIJ7gGeCbfjiEOoBlEG2A9bpcj_Wc8x8hY3HxpYqCVdD1/s1600/IMG_3598.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi4zqo8DJHtLsRZyb6KRSJ86mC9MtYY6zDtFGdr3MrKbzr3HL1ObkJvu7QVA7wQKyJeYv8rTviDUwu0rnQZhXsuHOY9AiAtmCwBIJ7gGeCbfjiEOoBlEG2A9bpcj_Wc8x8hY3HxpYqCVdD1/s1600/IMG_3598.jpg" height="400" width="300" /></a>旅に出る時に、もっとも慎重になるのは本を選ぶこと。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
どこにいってどんな気分になるか、いろんな可能性を考え、できるだけコンパクトに有益な本を持っていきたい、そう考える。なんて言っても、実際は思ったとおりの気分になんかならないんだけど。それでもいろんなシチュエーションをあらかじめ想像するのは出発前の大きな楽しみの一つだ。インドならインドの、八ヶ岳テント泊にはそれの、1泊の伊豆お忍び旅行にはそれ相応のセレクトがある。もっとも恥ずかしくて具体的なタイトルなんかいえないし、残念ながら伊豆のお忍び旅行の経験なぞない。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
今回は移動もせずにダラムサラに一年ということで、まとめて段ボール一つ日本から送っていた。読みかけやら読もうと思って積んでいたのを無造作に突っ込んで。結局日々酔っぱらっていたせいで、読まずにそのまま送り返すのもたくさんあるんだけど、読んでみて、ダラムサラにいるからこその染み込み方があった本もいくつかある。その時の自分の状況に応じた見え方があるのも読書の一つの効用である。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<br />
「カラマーゾフの兄弟」がそんな本の一つだ。そこで繰り返されるいくつかのテーマ。そこに出てくる登場人物たち。19世紀半ばのロシアの物語を読みながら、僕はいつも、今周りにいるチベット人たちのことを考えていた。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
例えばゾシマ長老の死の間際の民衆の神秘への期待。そしてその後のあからさまな失望。それを斜めにながめている無神論者。そんなシーン。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
カトマンズに来てから、空気の悪さか環境の変化か、連れの彼女の具合がいまいちすぐれない。咳も出るし、なにより猛烈に頭が痛いと訴える。日本から持ってきたバファリンを渡すがよくならない。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
そのとき彼女が突然思い出す。「あれがあったじゃん!」2種類の小さな丸薬のようなものを取り出す。一つは「マニリブ」といってダライラマ法王のパワーが込められていると言われている。もう一つはダラムサラのネチュン寺でもらった色は違うけどマニリブと同じようなもの。ネチュン寺はダライラマ法王にお告げを与えるシャーマン的役割を担う神様のお寺である。彼女はこの二つの丸薬を数粒づつ取り出し、ティッシュに無造作にくるんで火をつける。部屋に立ちこめる煙。その煙を大事そうに顔にあてる彼女。そして彼女は言うのである。「あっ治った!もう痛くない!」えっもう?バファリンなんて糞食らえってなもんだ。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgJBXxIxgqauR9sA4sCTTxeVq0-SY9R0gPcnItqL5ug5KCgLWxoQTFcs3YDFDDBtZL-CFwV7bjP3fyQRyr13ZplbJLINk_ipUZKCFCCdB75A_VK_x0KF9hfu3nVp-T19XUDPCOu26Krqpiu/s1600/IMG_3612.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgJBXxIxgqauR9sA4sCTTxeVq0-SY9R0gPcnItqL5ug5KCgLWxoQTFcs3YDFDDBtZL-CFwV7bjP3fyQRyr13ZplbJLINk_ipUZKCFCCdB75A_VK_x0KF9hfu3nVp-T19XUDPCOu26Krqpiu/s1600/IMG_3612.jpg" height="400" width="300" /></a></div>
彼女はこんな話も聞かせてくれた。彼女が子供の頃、カルマパ(チベットの最高位のお坊さんの1人)がラサ、ポタラ宮を訪れた。当然一目見ようとみんなお寺に集まる。近所に住んでいた彼女も周りの大人とともにお寺へ。ただそのとき彼女は猛烈な歯痛に見舞われていた。それでもどうしても一目みたい。やがてみんなの前にカルマパが現れる。そして彼女の前で足を止める。「どこか痛いの?」まだ少年だったカルマパは彼女の顔を覗き込む。歯痛の話を聞くとそっと彼女の頬にてをあてて、もうだいじょうぶだよと言った。「それからね、ホントにすぐ痛みが引いたんだ。あれから一回も歯が痛くなったことはない。小ちゃいのはあったかもしれないけどね」</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
また、彼女はお寺でお祈りするとき、たまにダライラマ法王に文句を言うらしい。「どうしてこんなにたくさんのチベットの人たちが苦しんでいると言うのに、どうしてあなたはパワーを使って助けてくれないの。その赤い僧衣の下に隠してることはみんな知ってるんだからね。いつも私は普通の人間ですなんて嘘言ってるけどみんな知ってるんだよ。」</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
そんな話を聞いて、僕の立ち位置はとても微妙なものになる。やっぱりまったく信じきることもできないし、カラマーゾフの次兄イワンのようなリアリスト、無神論者にもなりきれない。ただ、身近な人が目の前でそう言うたぐいの話をしているのを聞き、そのときの彼女の高揚した顔つきや息づかいを僕は知っている。それは僕の生身の体験だ。同じようにそうやって彼女の生身の体験を手渡されている、そんな気分になるのである。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
今日も僕たちはスワヤンブナート寺院の周りを散歩する。ここはモンキーテンプルと言われるくらい猿がたくさんいる。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
僕らの目の前に中国人の若い4人組のツーリストを発見する。彼女は僕の手を引っ張り中国人を追い越しにかかる。そして大きな声で、はっきりとしたわかりやすい英語で、僕に話しかける。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
「猿がいっぱいいるねー。ねえ知ってる?中国人って猿の脳みそも食べるんだって。猿まで食べて、そのうえよその人の土地まで食べて、どんだけ大きなおなかしてるんだろうねー。」</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
ビックリした顔をしている中国人がちらっと見えた。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
あーやっぱりカラマーゾフだ。</div>
<br />
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
聖も俗も人一倍過剰なカラマーゾフ家。僕はチベット人に、いやもしかしたら彼女にカラマーゾフ的激流を感じずにはいられないのだ。</div>
<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhsJrIkC6MZ5tDEW_bbHXzRVW6EzR_pwTYcWTNPWHOoZ3GdKmG4xgf6_kVQ2Zp_7GD5MJJMsuCQzke9R4YhmmxwSjXJeMWTmX9ZkWnmNimvp30oU-IVtKpfdwAiWMPiClbHDutxHlf8Ixnb/s1600/IMG_3652.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhsJrIkC6MZ5tDEW_bbHXzRVW6EzR_pwTYcWTNPWHOoZ3GdKmG4xgf6_kVQ2Zp_7GD5MJJMsuCQzke9R4YhmmxwSjXJeMWTmX9ZkWnmNimvp30oU-IVtKpfdwAiWMPiClbHDutxHlf8Ixnb/s1600/IMG_3652.jpg" height="640" width="480" /></a></div>
<div>
<br /></div>
</div>
山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6179665551747265204.post-15394179340421132262014-01-19T16:29:00.003+09:002014-01-19T16:29:47.889+09:002014/01/19<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
カトマンズのチベット人</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
カトマンズ、スワヤナンブー寺院の裏手の安宿にいる。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
はじめの数日はツーリストエリアであるタメルにいたけど、お寺に近い方がいいという彼女の希望で、いやというよりタメルより断然安いということでこっちに移ってきた。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
宿はチベット人の経営で、スタッフもお客もチベット人ばかり。そして1階のレストランでは中華料理が食べれる。なかなかおいしい。タメルにいた時、とにかくたくさんいる中国人ツーリストにいちいち舌打ちし、僕らに「ニーハオ!」と話しかけてくるネパール人の物売りに「一発お見舞いしてやろか。あたしはチベット人だっていうの!」と息巻いていた彼女であるが、大好きな麻辣豆腐の前では形無しである。日本で言えばヒラタケのような平べったくて白くて大きなキノコの炒め物をメニューに見つけたときは「あたしは10年もこれが食べたくて食べたくてどうしようもなかったんだ」と泣き出さんばかり。舌の記憶、中華料理恐るべし。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
やっぱりチベット人はチベット人。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
彼女はまわりから聞こえるチベット語に大満足である。英語だってネパール語だって達者なのにどうして?とちょっと思う。オレなんか英語だって満足にできないけど別に日本人いなくたって平気だけどなと思うけど、ただの旅行で来てる身とはやはり違うんだろう。ここでも、ボダナート(ここも大きな仏教寺院がありチベット人がたくさんいるエリア)に行っても、赤い服を着たお坊さんを見つけるとなんとなく話しかけてみたりしている。それでネパール語で返事がかえってきたりするとあきらかにウエーっという顔をするのだが。そりゃもちろんネパール人のお坊さんだっているだろうよ。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
彼女にとって約10年ぶりにネレンカン(チベット難民収容所)を訪ねてみる。思ったとおり中には入れてもらえなかったが、当時からいるという先生というか職員のチベット人のおじさんと入り口で偶然会い話し込んでいた。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
「あのオッサンとはケンカばっかしてたんだよ。ほんとにスケベなオッサンで、亡命したばかりの女のコを自分の部屋につれこんではあんなことやこんなことや…」</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
彼女は当時の、約半年のネレンカンでの思い出を話し始める。道中でボロボロに穴のあいた靴。新しい靴を買う金なんてもちろんなかった。ギュウギュウ詰めで雑魚寝のホール。悪臭。そこで繰り返される亡命者同士の喧嘩。ナイフだって出てくる。すぐ横で聞こえる男女の喘ぎ声。とにかく粗末な食事。そしてその祖末な食事にありつくための長ーい行列。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
「あー失敗した、来るんじゃなかったって思った。」</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
懐かしさもあるけどそれだけじゃない、いろいろ混じったような顔で、彼女はチャン(チベット式どぶろく)をいっきに飲み干した。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
宿の近くのスーパーでシャ・カンポ(干し肉)を見つける。チベット人はとにかくこれが大好きだ。ネパール式にスパイスも使っての赤い干し肉ではなく、いかにもシンプルなヤツ。宿に戻りさっそく一口齧りついて彼女が大きな声をあげる。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
「これがホントのシャ・カンポだ!これ絶対ヤク肉だし、これ絶対チベットで作ったヤツだよ!」</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
デリーのチベット人地区でもシャ・カンポは売られているけど、たしかにそれとは違う。固さ、歯ごたえ、肉の裂け方、内側に残った肉の赤色は、とても寒くてとても乾燥した土地で短時間に干しあげて熟成させた感がある。そして脂身の食感の違い。デリーで売られているのは水牛の干し肉だろうか。僕もいつのまにかシャ・カンポの違いのわかる男になったようだ。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
「ネパールのポリスはチベットから来たチベット人のシャ・カンポを取り上げて、包み直して売りさばいてるんだ!」</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
たしかに簡易的なビニール包みの開け口を、再び折り畳んでライターで炙って閉じ直し「ほらおんなじじゃん。こうやってんだよ!」</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
数年前インドブッダガヤで、ダライラマ法王による灌頂カーラチャクラが行われたとき、たくさんのチベット人がブッダガヤにやってきたが、途中でみなシャ・カンポは取り上げられたと彼女は言う。「そんとき親戚もあたしへのおみやげにって持ってきたシャ・カンポ取られちゃったんだ。これはあのときのあたしのシャ・カンポに違いない!」</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
ネパールでだってシェルパ族とか高地の人たちはヤク飼って干し肉作ってんじゃないのなんてことを言っても、鼻息荒くシャ・カンポにかぶりつく彼女は聞く耳を持ってくれないだろう。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<br />
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
どこにいてもチベット人はチベット人である。</div>
<div>
<br /></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiIl07f19tE-MXVNpowFTP6UZOMu7X3BLr8QGln1DrmTvmYu5usewjITmDxwTsD4iKDhD-_8Mch1HDLNyN7DShnPF_asD2iLet7AGHoiEx-wewGFgTGY6VP3nbmprpivAz5IIp33R_Z_Cv2/s1600/IMG_3408.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiIl07f19tE-MXVNpowFTP6UZOMu7X3BLr8QGln1DrmTvmYu5usewjITmDxwTsD4iKDhD-_8Mch1HDLNyN7DShnPF_asD2iLet7AGHoiEx-wewGFgTGY6VP3nbmprpivAz5IIp33R_Z_Cv2/s1600/IMG_3408.jpg" height="640" width="480" /></a></div>
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
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<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
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<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj8Y1FAJuepmuF5J1zDszJB0eOksMa8ueRSf1amJn_8NVd_wX0LmNAW1vCCILrbcP4xhzb7piB4V0O7ZhAlh2hziOtGHi1frv1Gzae4EzYjIy8KXLvgihc6dMw2cBHngUL1NNw8CIG8blZX/s1600/IMG_3538.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj8Y1FAJuepmuF5J1zDszJB0eOksMa8ueRSf1amJn_8NVd_wX0LmNAW1vCCILrbcP4xhzb7piB4V0O7ZhAlh2hziOtGHi1frv1Gzae4EzYjIy8KXLvgihc6dMw2cBHngUL1NNw8CIG8blZX/s1600/IMG_3538.jpg" height="640" width="480" /></a></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<br /></div>
</div>
山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6179665551747265204.post-402374777564135112014-01-18T18:49:00.000+09:002014-01-18T18:49:03.245+09:002014/01/12<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
国境越え</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
2泊3日の弾丸バス、デリー発カトマンズ行き。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
飛行機なら1時間そこらで着くし、僕にとってはそっちがいいのは言うまでもない。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
でも今回は連れがいる。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
チベット人の連れにとってネパール行きはそんな簡単な話ではない。正式な手続きを踏むとなるとおそらく時間がかかる。正確に言うとインドの中でも長い旅行に行くとなると面倒臭い手続きが必要ということになる。しかも許可しないと言われりゃそれまでだ。亡命者としてインドにいる立場の不確かさ。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
でも実際僕はネパールでインドからのチベット人にたくさん会ったし、ダラムサラの友人たちにもネパールに遊びに行った人たちはいた。結局みんなどうしてるかと言うと、陸路で国境に行って適当なことを言ってお金を渡して、はいおしまいということのようだ。まあもとよりルールの外で越境してここにいる人たちである。驚く話ではない。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
ということでバスの出発場所へリュックを背負って2人で向かう。きっと他にもチベット人がいるだろう、その人たちについていきゃいいよね、はじめてのネパール行き(もちろん亡命時はネパールからインドに来てるのだがそれを除いて)の彼女は軽く笑う。意外と小心な彼女は間違いなくドキドキしているんだろうが。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
しかし行ってみると我がバスはみんなネパール人ということがわかる。あとは僕ら、チベット人1人日本人1人。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
車掌の兄ちゃんの「だいじょうぶ、だいじょうぶ」という軽い言葉で僕らのバスは出発した。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
バスは暴力的かつ牧歌的に突き進む。車内の大音量インドポップスにノリノリであろう運転手は親の仇を追うかのように先行車を一台一台ぶっちぎっていく。もちろんクラクションは鳴らしっぱなし。誰かが尿意を催し運転手に止まるよう催促しても「ダメダメちょっと我慢しな。いいところがあるから。」そして実際、山あいの絶景ポイントで車をとめ「ほーらこっちの方が気持ちがいいだろ。ぞんぶんにやりな。」という具合。途中、道ばたで籐で編んだ丸椅子が並んで売られているとバスを止め車掌が椅子を買いにいく。多分前方の運転席(扉の向こうに何人いるかはよくわからない)で座席が足りなかったんだろう。それを見て他の乗客も「あらいいじゃない」とばかりに次々と椅子を買う。バス旅の途中でこんなでかいものを買うヤツの気が知れない。おかげでせまい通路は椅子が折り重なることになる。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
そんな感じで、どこを走っているのかは全くわからないが(実際僕はどこのボーダーにいくのか知らなかった)とにかくまっすぐ前に進みつつ夜は更けていく。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
明け方前、目を覚ますと車は止まっている。霧なのかなんなのか周りが全く見えない。はてさて此の世であろうか彼の世であろうか。とりあえず外に出て一服する。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
どうやら国境は近いらしい。ここで無事に皆でネパール入りするための作戦会議というところだ。寝ぼけ眼の彼女も状況を飲み込んだらしく車掌の言葉を待つ。大方のネパール人たちにとっての問題は、屋根の上に積んだり車内にある大量の荷物であり、余計にチェックされて関税をとられたりしないようにいうこと。買い込んだたくさんの服があったらみんなで手分けして着てしまえとか、テレビとか大物があったらばれないようにここにおいとけとか、車掌はてきぱきと指示を出す。最後にはみんなから100ルピーづつ集める。袖の下用の資金ということだ。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
僕らには、いや僕はとりたてて後ろめたいことはないので普通にしてりゃあいいのだが、チベット人の彼女に対しては「ネパール語ができるんだから、ネパール人と言い張れ。身分証みたいなのは忘れたことにしろ。みんな助けるからだいじょうぶ。」ということだった。彼女の身分証は全部僕のリュックの奥にしまっておくことにした。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
デリーでも聞いた話だが、いまネパールは中国の影響が強く、当然チベット人に対してはかなり厳しいチェックが行われるようだ。大事な身分証を取り上げらることだってあるという。ちょうど去年の8月僕がカトマンズにいた頃に起きたボダナートでの焼身自殺のあとそれは顕著になっている。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
明るくなるのを待ちバスはゆっくりと国境へと進む。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
彼女の緊張は頂点に達している。が、僕にはどうすることもできない。まあなるようにしかならないと言う心境。外国人は最後ということでみなを見送ったあと、ぼんやり手荷物を持ってバスを降りる。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
インド側ゲート。「あなた1人?」おざなりな手荷物検査の女性係官に突然聞かれる。「えっ?もちろん1人だよ」</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
予想外の質問に狼狽をやや隠しきれない僕。連れの彼女のことを深く突っ込まれては面倒なことになる。「ホントに?私はそうは思えないんだけどな」となりの強面のオッサンにつぶやく。「誰と一緒なの?」「いやだから1人だって。1人のただの日本人の旅行者ですって。」パスポートを見せていいながら、ハっと気づく。あっオレの手提げ袋に車内でのおやつやらなんやらとともに彼女の生理用品が入っていた。だからだと思っても手遅れ。強面のオッサンにリュックをすっかりひっくり返される。当然見つかる彼女の身分証いろいろ。「これ誰の?」「いやこれはインドにいる友達に預かってるもので、僕のじゃないし、それに僕はちょっとおなかの具合が悪いもんで…」最後のは生理用品に対する言い訳のつもりだったが、ちと無理があったか。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
しばらく押し問答が続いたが、最終的に僕は自分のパスポートをヒラヒラさせて、なんにも問題ないでしょということだけを言っていると、だいぶ納得いかなそうではあるが、まあ行っていいよということになった。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
こんなに国境でドキドキしたのは初めての経験だ。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
なんだか知らないけど火照ってしまった体のままネパール側に歩き、イミグレーションで手続きを済ませる。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
外ではすでにみんな乗り込んだ僕らのバスが待っていた。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
「なーにぼやぼやしてたの?みんな待ってたんだよ。私は全然なんにも言われなかったよー。どうしたのなんか猿の尻みたいに真っ赤な顔してるけどー。」</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
なんて呑気な彼女に「みんなあんたのせいなんだよ!」なんてことはとてもじゃないけど言えなかった。</div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
まあともあれ、無事にみなでカトマンズへとまっしぐらなのである。</div>
<br />
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px; min-height: 18px;">
<br /></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgeKVBKvktpomdrna79EnQHGdYfadoSyVYpAxPaZ3EgoPhJWAomBYRF_plg5WW7puNTom_O5kp7sGLQFuaJWT519CiMDxZp7xMvIuUyShAZ13QmBNhinzGqHSxDYyABXp8LzYma8XuTq3O8/s1600/IMG_3376.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgeKVBKvktpomdrna79EnQHGdYfadoSyVYpAxPaZ3EgoPhJWAomBYRF_plg5WW7puNTom_O5kp7sGLQFuaJWT519CiMDxZp7xMvIuUyShAZ13QmBNhinzGqHSxDYyABXp8LzYma8XuTq3O8/s1600/IMG_3376.jpg" height="640" width="480" /></a></div>
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<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhFNulw4kcHqCZo-rqOZKllXRhpQlO4MHcCZg0r2a1bzrpA51WbQdsLbxujw52ByaRhxJdx6GBU9KZ2PAHh8xJsr3sJJInHrhhg4qqNR7qU0gBNe5fF1fAOhvno_qleRAcaGItGh8bkPYDh/s1600/IMG_3386.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhFNulw4kcHqCZo-rqOZKllXRhpQlO4MHcCZg0r2a1bzrpA51WbQdsLbxujw52ByaRhxJdx6GBU9KZ2PAHh8xJsr3sJJInHrhhg4qqNR7qU0gBNe5fF1fAOhvno_qleRAcaGItGh8bkPYDh/s1600/IMG_3386.jpg" height="640" width="480" /></a></div>
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhPlkcUIQeWFXoKRftYYBikp7yrspFHZ_mVSQ7elVsQkQdR2xWAyjaQbo3CS3fqYTfSDB-SQdDlxGlwzM2sqBb2yd1mA2zVG29l4Nv9-o6zWwDX6BWcFE32IF4_vbu5455mgCk3_nTQ9ZJs/s1600/IMG_3393.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhPlkcUIQeWFXoKRftYYBikp7yrspFHZ_mVSQ7elVsQkQdR2xWAyjaQbo3CS3fqYTfSDB-SQdDlxGlwzM2sqBb2yd1mA2zVG29l4Nv9-o6zWwDX6BWcFE32IF4_vbu5455mgCk3_nTQ9ZJs/s1600/IMG_3393.jpg" height="640" width="640" /></a></div>
<div style="font-family: 'Hiragino Kaku Gothic ProN'; font-size: 12px;">
<br /></div>
</div>
山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6179665551747265204.post-38787516461815238732014-01-12T00:10:00.002+09:002014-01-12T00:10:49.931+09:002014/01/10<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">チベット人の友人の見送りに空港へ。</span><br style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;" /><span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">一年以上すったもんだがあったけど、ようやく夫の待つフランスへ行くことになった。</span><br style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;" /><span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">最後の最後までバタバタしてるのを見てて、彼らの仕事っぷり(ガイド役のチベット人も含め)にクエスチョンマークだらけだったけど、無事に行けたので良かったことにしよう。</span><br style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;" /><br style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;" /><span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">大好きな叔母さんと離れるのを察して彼は泣き通しだったけど、飛行機見ていろいろ忘れて大喜び。</span><br style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;" /><br style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;" /><span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">みんな元気で。</span><br style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;" /><span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">いつか遊びにゆくよ。</span><br />
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;"><br /></span>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjgIkRzzZLtvKFOiOW3FJ0quVBuSrWtxqliiG5bdGueTh1nqfS4gznQx_xmUqNXp3gqvAlpkSnFaS2gylOPP996mCopd1NPdlUwlC-kCePte36dDf0Mhx7oUQbr0bf0tRDNV9BPqct5w2og/s1600/IMG_3359.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjgIkRzzZLtvKFOiOW3FJ0quVBuSrWtxqliiG5bdGueTh1nqfS4gznQx_xmUqNXp3gqvAlpkSnFaS2gylOPP996mCopd1NPdlUwlC-kCePte36dDf0Mhx7oUQbr0bf0tRDNV9BPqct5w2og/s1600/IMG_3359.jpg" height="640" width="480" /></a></div>
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;"><br /></span></div>
山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6179665551747265204.post-81707097454422716282014-01-12T00:07:00.001+09:002014-01-12T00:07:27.540+09:002014/01/09<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">デリーに来て見たけど</span><br />
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">なんだか先の見通しが立たないなと思ったら</span><br />
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">モウレツなスモッグだということに気がついた。</span><br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjUgElTF9-4w0jgqghkLsynpj82r2G_JvT-OPPS36cWICmknMxYAX5UQLCJw1srEGU9i9Z8bxYp3kigTE8JzErqs451WNlUOapD811JPPlAEtrj4l9LR0AyNcgSpvNZKQgadruvSA7Z-s5x/s1600/IMG_3348.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjUgElTF9-4w0jgqghkLsynpj82r2G_JvT-OPPS36cWICmknMxYAX5UQLCJw1srEGU9i9Z8bxYp3kigTE8JzErqs451WNlUOapD811JPPlAEtrj4l9LR0AyNcgSpvNZKQgadruvSA7Z-s5x/s1600/IMG_3348.jpg" height="640" width="480" /></a><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjUgElTF9-4w0jgqghkLsynpj82r2G_JvT-OPPS36cWICmknMxYAX5UQLCJw1srEGU9i9Z8bxYp3kigTE8JzErqs451WNlUOapD811JPPlAEtrj4l9LR0AyNcgSpvNZKQgadruvSA7Z-s5x/s1600/IMG_3348.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><br /></a></div>
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;"></span>
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;"><br /></span></div>
山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6179665551747265204.post-58012782641474562552014-01-11T23:47:00.001+09:002014-01-11T23:47:33.129+09:002014/01/08<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">朝早くお寺へ。</span><br style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;" /><span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">リンコルまわって、中でゆっくり。</span><br style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;" /><span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">去年の2月に初めて来たわけだが、ほぼ1年経ってここで考えることもずいぶん変わったもんだ。</span><br style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;" /><br style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;" /><span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">とりあえずダラムサラ最終日。</span><br style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;" /><span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">部屋も徹底的にきれいにしたし、ビール飲んでこよ。</span><br />
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;"><br /></span>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhjwf4Asp_TWkRoPqZPBGgzO6frfFltpyltwTlbP3ui9IgXI5Bscd0S57S50wylMtIfLH6pb3L4J2gGiPbxBZcqKGJNkWT3LUzdtJOVSUSkL0EixRF-6J_wq_UC1MYTLkJzBMXKp2XZMGpQ/s1600/IMG_3338.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhjwf4Asp_TWkRoPqZPBGgzO6frfFltpyltwTlbP3ui9IgXI5Bscd0S57S50wylMtIfLH6pb3L4J2gGiPbxBZcqKGJNkWT3LUzdtJOVSUSkL0EixRF-6J_wq_UC1MYTLkJzBMXKp2XZMGpQ/s1600/IMG_3338.jpg" height="640" width="480" /></a></div>
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;"><br /></span></div>
山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6179665551747265204.post-87731591232045399732014-01-07T20:04:00.001+09:002014-01-07T20:04:12.896+09:002014/01/04<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">年末年始に大騒ぎしてたインド人もいなくなったのか、日に日にひとけがなくなってる気がするマクロード。</span><br style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;" /><span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">俺もどっか行こっと。</span><br />
<span style="color: #37404e; font-family: lucida grande, tahoma, verdana, arial, hiragino kaku gothic pro, meiryo, ms pgothic, sans-serif; font-size: x-small;"><span style="background-color: white; line-height: 18px;"><br /></span></span><span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;"></span>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiaeBTtOH0KMe7ghQjO8LIGpnuF3QtDP4fq1jYwhQ2xF-Gq1KYxEKSm4Yz5Rw1marBxh1fs_X8eoZIpcMfvuNTz5p0HPOwlxOn4QUsmCqfAOkr6F7ICNrgtPDzdA7QBwYdBQeM9VJ9o_blG/s1600/IMG_3313.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiaeBTtOH0KMe7ghQjO8LIGpnuF3QtDP4fq1jYwhQ2xF-Gq1KYxEKSm4Yz5Rw1marBxh1fs_X8eoZIpcMfvuNTz5p0HPOwlxOn4QUsmCqfAOkr6F7ICNrgtPDzdA7QBwYdBQeM9VJ9o_blG/s1600/IMG_3313.jpg" height="640" width="480" /></a></div>
</div>
山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6179665551747265204.post-73121948890831075872014-01-07T20:03:00.001+09:002014-01-07T20:03:07.223+09:002014/01/03<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">2014。新しい年。</span><br style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;" /><span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">今年も自分がどこに向かうのか、よくわかってない。</span><br style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;" /><span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">わかってるようでわかってない。</span><br style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;" /><br style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;" /><span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">とりあえず目の前の石に聞いてみる。</span><br />
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;"><br /></span>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiHC6NhA7bEi0wuvBes-QRZGnIXyN4jYT1P6-hOCJ81oir3uSkKb6vZ3ypBR-vxgPyCR2lubbemdZv_Tc2woTNwQxt6FZ5WDez96X3rD619kFqKT9RCV01qg9gpvcs0OmglUM-bUpPxu-nC/s1600/IMG_3309.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiHC6NhA7bEi0wuvBes-QRZGnIXyN4jYT1P6-hOCJ81oir3uSkKb6vZ3ypBR-vxgPyCR2lubbemdZv_Tc2woTNwQxt6FZ5WDez96X3rD619kFqKT9RCV01qg9gpvcs0OmglUM-bUpPxu-nC/s1600/IMG_3309.jpg" height="640" width="480" /></a></div>
<br /></div>
山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6179665551747265204.post-29507773409492501922014-01-07T19:49:00.001+09:002014-01-07T19:49:09.907+09:002013/12/31<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<br />
<div class="photoUnit clearfix" style="-webkit-text-stroke-width: 0px; background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 11px; font-style: normal; font-variant: normal; font-weight: normal; letter-spacing: normal; line-height: 14px; margin: 0px -12px; orphans: auto; position: relative; text-align: left; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: auto; word-spacing: 0px; zoom: 1;">
<div class="_53s uiScaledThumb photo photoWidth2" data-ft="{"tn":"E"}" data-gt="{"fbid":"241702156005538"}" style="float: left; position: relative;">
<a ajaxify="https://www.facebook.com/photo.php?fbid=241702156005538&set=pcb.241702242672196&type=1&relevant_count=2&src=https%3A%2F%2Fm.ak.fbcdn.net%2Fsphotos-a.ak%2Fhphotos-ak-prn1%2F994697_241702156005538_810753499_n.jpg&size=720%2C960&theater&source=9" class="_6i9" href="https://www.facebook.com/photo.php?fbid=241702156005538&set=pcb.241702242672196&type=1&relevant_count=2" rel="theater" style="color: #3b5998; cursor: pointer; text-decoration: none;"></a></div>
</div>
<br />
<div class="aboveUnitContent" style="-webkit-text-stroke-width: 0px; background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 11px; font-style: normal; font-variant: normal; font-weight: normal; letter-spacing: normal; line-height: 14px; margin-bottom: 15px; margin-top: 15px; orphans: auto; text-align: left; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: auto; word-spacing: 0px;">
<div class="userContentWrapper">
<div class="_wk" style="font-size: 13px; line-height: 18px;">
<span class="userContent"><div class="text_exposed_root text_exposed" id="id_52cbd8564b68b0052687037" style="display: inline;">
仕事納め、というか大掃除の日。明日から2ヶ月冬休み。<br />一応1シーズンお手伝いしたつもりでいるけど、はたしてどれほどお役に立てたかはなんとも言えません。<br />でもこちらはとても得難い経験をさせてもらいました。新しい人たちにたくさん会ったし。<br />ありがとうございましたルンタレストラン。<br /><br />チベット人にとっては今日も普通の日だけど、インド人はとりあえず大騒ぎしてます、今日のダラムサラ。<span class="text_exposed_show" style="display: inline;"><br />雨だかみぞれだかでとても寒い。<br /><br />みなさま良いお年を。</span></div>
</span></div>
<div class="_wk" style="font-size: 13px; line-height: 18px;">
<span class="userContent"><div class="text_exposed_root text_exposed" style="display: inline;">
<span class="text_exposed_show" style="display: inline;"><br /></span></div>
</span></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjWSvR3-L8CXfPnI84bMyDHyx74vncOreX3z7hpRuxd5hS4RK4eIkVItfI4-alBSgSELjdBfBGC3Cy7CHhrnqtF6ovYhCSHJMSgtm5rYI1IYzDt9u7I4dGhdIiSKPZ_HWyoTecUxXJR3ThB/s1600/IMG_3230.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjWSvR3-L8CXfPnI84bMyDHyx74vncOreX3z7hpRuxd5hS4RK4eIkVItfI4-alBSgSELjdBfBGC3Cy7CHhrnqtF6ovYhCSHJMSgtm5rYI1IYzDt9u7I4dGhdIiSKPZ_HWyoTecUxXJR3ThB/s1600/IMG_3230.jpg" height="640" width="480" /></a></div>
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg9xESGT7-iQWZEGHb6gtOp3IpesSzAqyYysAlQNdwFr6bo7Sc6n45g0bmxRwzHmn4ceD9AJwcGv05hMfOJ2bVhd8NLgjv5W6x2rw1vW_uOmsUDUupi3IItgvvf2PmqMXJu1ez4PwUjLURd/s1600/IMG_3246.JPG" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg9xESGT7-iQWZEGHb6gtOp3IpesSzAqyYysAlQNdwFr6bo7Sc6n45g0bmxRwzHmn4ceD9AJwcGv05hMfOJ2bVhd8NLgjv5W6x2rw1vW_uOmsUDUupi3IItgvvf2PmqMXJu1ez4PwUjLURd/s1600/IMG_3246.JPG" height="480" width="640" /></a></div>
<div class="_wk" style="font-size: 13px; line-height: 18px;">
<span class="userContent"><div class="text_exposed_root text_exposed" style="display: inline;">
<span class="text_exposed_show" style="display: inline;"><br /></span></div>
</span></div>
</div>
</div>
</div>
山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6179665551747265204.post-55554642494855699442014-01-01T12:14:00.001+09:002014-01-01T12:14:07.852+09:002013/12/30<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">年の瀬だし何かと宴会続きだろうし…。</span><br style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;" /><span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">「イッツ ジャパニーズ トラディッショナルゲーム!!」</span><br style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;" /><span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">ひとつ仕込んでみました。</span><br />
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;"><br /></span>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi_gy__D358dhyphenhyphen3jfa4pbcB9QEl6fdNpiUHrEqvgzjit1jG0QS0Eflkjuaa-gsfGyTuZAp7KkoDfUMeJuZl9ZDTZ4eFyZUml5nTZMYpjvcPQWcDOvcXl_0XLnpb_beXe49MxV2tLQf-tEKe/s1600/IMG_3215.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="640" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi_gy__D358dhyphenhyphen3jfa4pbcB9QEl6fdNpiUHrEqvgzjit1jG0QS0Eflkjuaa-gsfGyTuZAp7KkoDfUMeJuZl9ZDTZ4eFyZUml5nTZMYpjvcPQWcDOvcXl_0XLnpb_beXe49MxV2tLQf-tEKe/s640/IMG_3215.jpg" width="480" /></a></div>
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;"><br /></span></div>
山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6179665551747265204.post-45680950231419797242013-12-28T23:49:00.002+09:002013-12-28T23:51:02.177+09:002013/12/28<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<br />
<div class="photoUnit clearfix" style="-webkit-text-stroke-width: 0px; background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 11px; font-style: normal; font-variant: normal; font-weight: normal; letter-spacing: normal; line-height: 14px; margin: 0px -12px; orphans: auto; position: relative; text-align: left; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: auto; word-spacing: 0px; zoom: 1;">
<div class="_53s uiScaledThumb photo photoWidth1" data-ft="{"tn":"E"}" data-gt="{"fbid":"240678312774589"}" style="float: left; position: relative;">
<a ajaxify="https://www.facebook.com/photo.php?fbid=240678312774589&set=a.134136920095396.27437.100004972656825&type=1&relevant_count=1&src=https%3A%2F%2Ffbcdn-sphotos-e-a.akamaihd.net%2Fhphotos-ak-prn2%2F1534897_240678312774589_512078650_o.jpg&smallsrc=https%3A%2F%2Ffbcdn-sphotos-e-a.akamaihd.net%2Fhphotos-ak-prn2%2F1514555_240678312774589_512078650_n.jpg&size=1536%2C2048&theater&source=9" class="_6i9" href="https://www.facebook.com/photo.php?fbid=240678312774589&set=a.134136920095396.27437.100004972656825&type=1&relevant_count=1" rel="theater" style="color: #3b5998; cursor: pointer; text-decoration: none;"></a></div>
</div>
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">レストランで一緒に働いていたヤツがオーストラリアに行った。</span><br />
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">彼にとっては待ちに待った「アウトカントリー」である。</span><br />
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">誰にも言わずに突然いなくなったりする人もいるくらい(足の引っ張り合いがあったりするからということも聞く)、ココのチベット人たちは身軽に次の場所へと飛んでいく。</span><br />
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">僕は会わなかったが、彼は「明日行きます」とレストランに挨拶に来たようだ。</span><br />
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">鶏肉2キロ持って。</span><br />
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">チベット人らしいと言うか、カムの男らしいと言うか、彼らしいと言うか。</span><br />
<div class="aboveUnitContent" style="-webkit-text-stroke-width: 0px; background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 11px; font-style: normal; font-variant: normal; font-weight: normal; letter-spacing: normal; line-height: 14px; margin-bottom: 15px; margin-top: 15px; orphans: auto; text-align: left; text-indent: 0px; text-transform: none; white-space: normal; widows: auto; word-spacing: 0px;">
<div class="userContentWrapper">
<div class="_wk" style="font-size: 13px; line-height: 18px;">
<span class="userContent">新しい場所での健闘を祈るよ。</span></div>
<div class="_wk" style="font-size: 13px; line-height: 18px;">
<span class="userContent"><br /></span></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjNQoaf0HWy-P773TIaYmjylACDLUF-AQiJqgTqe7KPvXOVd7_AJbiOoOnCElLWusRl7uz7krA0w91zs36Tu95EEWFLayqirVwPB6ENIF-6tmsNkOYiY0UcnnU6E1G2mZUxeuRlnnOA4HcW/s1600/IMG_3201.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="640" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjNQoaf0HWy-P773TIaYmjylACDLUF-AQiJqgTqe7KPvXOVd7_AJbiOoOnCElLWusRl7uz7krA0w91zs36Tu95EEWFLayqirVwPB6ENIF-6tmsNkOYiY0UcnnU6E1G2mZUxeuRlnnOA4HcW/s640/IMG_3201.jpg" width="480" /></a></div>
<div class="_wk" style="font-size: 13px; line-height: 18px;">
<span class="userContent"><br /></span></div>
</div>
</div>
</div>
山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-6179665551747265204.post-2516759474247048462013-12-28T23:41:00.001+09:002013-12-28T23:41:05.127+09:002013/12/27<div dir="ltr" style="text-align: left;" trbidi="on">
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">今日はジェ・ツォンカパというとっても偉いお坊さんの命日ということで、昨日今日みんな家の前やお店の前にろうそくを灯している。お寺もイルミネーションされていてクリスマスなんかより街はキラキラ。</span><br style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;" /><span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;">こういうほうがいいね、やっぱ。</span><br />
<span style="background-color: white; color: #37404e; font-family: 'lucida grande', tahoma, verdana, arial, 'hiragino kaku gothic pro', meiryo, 'ms pgothic', sans-serif; font-size: 13px; line-height: 18px;"><br /></span>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiF33zdlwGGihdTbZNp-mfaX4xZq-oa7X2gfzlo-TCY2VBq1mT8HvyX3UAkboPXfmBVtcZf1YHdQZDOKOkC8H1IXEY6PZwM9dsip_m_Ch4gmnUouLcel7ToUKcKgMcwYQ0sS1kzCJ61taml/s1600/IMG_3187.jpg" imageanchor="1" style="clear: left; float: left; margin-bottom: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" height="640" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiF33zdlwGGihdTbZNp-mfaX4xZq-oa7X2gfzlo-TCY2VBq1mT8HvyX3UAkboPXfmBVtcZf1YHdQZDOKOkC8H1IXEY6PZwM9dsip_m_Ch4gmnUouLcel7ToUKcKgMcwYQ0sS1kzCJ61taml/s640/IMG_3187.jpg" width="480" /></a></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
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山王丸和宏http://www.blogger.com/profile/03062624503549586919noreply@blogger.com